故・坂田信弘プロが、坂田塾を卒塾した子供たちの進学先として創設に尽力した大手前大学ゴルフ部。創部された2009年にはいきなり全国女子大学ゴルフ対抗戦で優勝という快挙でゴルフ界を驚かせた。そんな大手前大学ゴルフ部では“個性を伸ばす教え”を実践しており、2024年9月3日号の「週刊ゴルフダイジェスト」で特集している。みんゴルでもその教えを3回に分けて紹介しよう。初回は「コースマネジメント」について。

大手前大学ゴルフ部の歴史

2009年 創部
2009年 全国女子大学ゴルフ対抗戦優勝
2012年 全国女子大学ゴルフ対抗戦優勝
2015年 信夫杯女子大学ゴルフ対抗戦優勝
2016年 全国女子大学ゴルフ対抗戦優勝

頭をつかってスコアを縮める! 強くなる「コースマネジメント」

GD 選手たちはどんな練習をやっているんでしょうか。

坂田 ときどきやる練習ですが、男子はレギュラーティーから、 女子はレディスティーから回ってもらいます。

画像: 大手前大学ゴルフ部では、女子はレディスティーからまわる練習を行っている

大手前大学ゴルフ部では、女子はレディスティーからまわる練習を行っている

GD 試合で使用するティーより、かなり前のティーを使うんですね? 

坂田 これは、アメリカのジュニア育成の練習法なんですが、最初はすごく短い距離のティーから回らせて、パープレーで回れないと次のティーに進めないシステムなんです。一種のノルマ制ですね。そうすると、ジュニアたちは自分の飛距離と技術を駆使して、どうすればパープレーで回れるか、必死でコース戦略を立てるわけです。

GD なるほど。コースマネジメントを学ばせるんですね。

坂田 大手前大学では、ピンポジションも完全に把握させて、3日間で10アンダーを出すように言っています。

GD 毎日60台のノルマ!

坂田 回り慣れているコースはコースマネジメントを怠りがちですが、60台のノルマがあれば、頭を使ってスコアを縮めようとします。それと、バーディを取り慣れておくと、試合で実力を発揮できるようになるんです。

練習法:男子はレギュラーティー、女子はレディスティーから60台!

「もっとも大切なのはボギーを打たないこと。そのなかでバーディチャンスをいくつモノにできるかでスコアが決まります。距離が短いからこそコースマネジメントが重要で、どう守って、どう攻めるかをいつも考えることで、スコアメイクが格段に上手くなります」(坂田)

女子の60台の出し方:距離の短いパー5で確実にバーディを取る

画像: パー5で確実にバーディを取るのが60台のスコアメイクの条件

パー5で確実にバーディを取るのが60台のスコアメイクの条件

「レディスティーは、距離が極端に短くなるので、パー5で確実にバーディを取る戦略を立てます。パー4も300ヤードそこそこになるので、セカンドのウェッジのコントロールショットがスコアのカギを握ります」(坂田)

画像: 金沢美咲選手

金沢美咲選手

グリーンは上からが難しい。下りのパットは安全に2パットのパーで十分。

画像: 山中梨緒選手

山中梨緒選手

300ヤードを切るパー4では、セカンドでウェッジのコントロールショットの精度が問われる。

男子の60台の出し方:グリーンから逆算して打つクラブを決める

画像: 男子がレギュラーティから60台を出すにはクラブ選択が重要

男子がレギュラーティから60台を出すにはクラブ選択が重要

「ドライバーが突き抜けてしまうホールが出てきます。ボギーを避けながらバーディを狙うには、どこからグリーンを狙うか、そのためにはティーショットは何で打つか、グリーンから逆算してコース戦略を立てます」(坂田)

画像: 寄田聖悟選手

寄田聖悟選手

あえてドライバーでグリーンのガードバンカーまで届かせる作戦で、バーディを狙う。

画像: 山本詠太選手

山本詠太選手

短いホールほど、強気の攻めが裏目に出ると、パーオンできなくなる。

※週刊ゴルフダイジェスト2024年9月3日号「長男・雅樹コーチと大手前大学ゴルフ部「父から継ぐゴルフの教え」」より一部抜粋

PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroaki Arihara、Shinji Osawa、Getty Images THANKS/西宮高原GC、ポートアイランドGC

※大手前大学ゴルフ部員の方々はボランティアとしてご協力いただきました。

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