早速動画で
確認する
試打をする『インプレス ドライブスター タイプD』の特徴は、これまで定番とされていた4軸や6軸を超える、独自の8軸積層カーボンフェース「OCTA ANGLE CARBON FACE」を採用。8軸方向に丁寧に積み重ねて、より強靭なカーボンフェースでインパクト時のエネルギーロスを極限まで抑え、ボール初速を大幅にアップした。さらに、カーボンクラウンとカーボンフェースで生み出した余剰重量を、ソールの後方、トウ側、ヒール側に配置し、軽量ドライバー最高クラスの大慣性モーメントを実現し、全方位の打点ブレへの圧倒的な強さを発揮するという。
『 INPRES DRIVESTAR TYPE/D』をHS45・42・40m/sと分けて検証
試打クラブのスペックは、『インプレス ドライブスター タイプD』のロフト10.5度。シャフトは純正の『SPEEDER NX TM-425 D』(Flex S)。
『タイプD』は大型で、ヘッドが返りやすくつかまりやすい重心角34度のいわゆるドローバイアスヘッド。今回の試打では、この『タイプD』の特徴である“球のつかまり”を、クラブスピードを段階的に変えて打った時にどう変化をするかを中心に検証していく。
最初に、構えた時のヘッドの見え方や印象について癸生川プロが感じたことを聞いてみた。
「いわゆる『D』モデルは、フェースアングルが『左』を向き、ロフトが『上』を向いている(寝て見える)ことが多かったけど、これはそこまで左を向いていないし、そこまでフェース面が見えない。だから、つかまる安心感はあるんだけど、つかまり過ぎないような気がする。形状的にはちょっと平べったいシャローヘッドという印象です」
試打は、最初に癸生川プロの通常のヘッドスピード帯の45m/s、次に一般ゴルファーの平均的なスピード帯の42m/s、最後にやや遅めの40m/s以下で行う。
癸生川プロの通常のヘッドスピード45m/sで打つ
弾道は0.9度左に出て、ターゲットラインの13.7ヤード左に着弾する、ややつかまった球となった。
試打後の癸生川プロの感想は、「見た目の印象と同じ、ちょっとつかまって、でも、つかまり過ぎないという弾道ですね。コントロールしやすい、凄く打ちやすいです。ヘッドスピードが速いとしなり過ぎたり、遅いと硬く感じたりするけど、今の45m/sではそういう感じもなく、気持ち良く振れました」というもので、見た目の第一印象と全く同じものだった。
トラックマン4のデータ
クラブスピード●45.1m/s
ボール初速●65.6m/s
打ち出し角●12.8度
スピン量●3482rpm
降下角●41.6度
キャリー●235.4Y
飛距離●253.8Y
打ち出し方向●0.9度左
スピンアクシス●3.5度左
SIDE●13.7Y左
GCクワッドのデータ
Hインパクト●7ミリトウ
Vインパクト●5ミリ低
一方、データを見ての小島プロの分析は、「シャフトは40グラム台の先中調子のシャフトですが、クラブとしてはシャフトでもつかまえようという設計意図はあると思う。でもこのスピード帯で打っても、それほどシャフトが動き過ぎないという癸生川プロの感想を聞くと、(45m/sの速さで打った場合に)癸生川プロの見た目の印象の通りに『つかまるけど、つかまり過ぎない』ドライバーだといえると思います」とした。
一般ゴルファーの平均的なヘッドスピード42m/sで打つ
弾道は3.2度左に飛び出し、ターゲットラインから10.8ヤード左に着弾する、やはりややつかまった球だった。
試打後の癸生川プロの感想は「42m/sで打った時の飛び方は、45m/sの時よりも綺麗に飛んでいるように見える。球のつかまり具合は、45m/sと同じで適正につかまるという印象ですね。『D』の割にはつかまり過ぎず、いいですよね。つかまり過ぎずに真っ直ぐ飛ぶという印象が強いな」と、やはりつかまり過ぎない点を強調した。
トラックマン4のデータ
クラブスピード●41.1m/s
ボール初速●61.4m/s
打ち出し角●11.7度
スピン量●3470rpm
降下角●38.2度
キャリー●210.9Y
飛距離●230.7Y
打ち出し方向●3.2度左
スピンアクシス●1.3度右
SIDE●10.8Y左
GCクワッドのデータ
Hインパクト●0ミリトウ
Vインパクト●6ミリ低
これを受けて小島プロは、「この組み合わせだと、45m/sからクラブスピードを落としたほうがつかまりも、おさまるというのはあると思います。もうちょっとスピードを落として、40m/s下回ってみましょうか」と、このクラブのつかまりの特性を推測。次はさらに低いスピードで打つことに。
やや遅めのヘッドスピード40m/s以下で打つ
弾道は1.7度左に打ち出して、ターゲットラインから3.1ヤード右に着弾したフェード系の球だった。
試打後の癸生川プロの感想は「ヘッドスピードが40m/s切るスピード帯で打つと、つかまりが緩いというか、逃げるとまでは言わないけれど、つかまり切れない感じがしますね」と、『このドライバーは40m/s以下では、つかまらない』という印象をもったという。
トラックマン4のデータ
クラブスピード●39.7m/s
ボール初速●59.0m/s
打ち出し角●12.7度
スピン量●4014rpm
降下角●39.5度
キャリー●198.8Y
飛距離●216.2Y
打ち出し方向●1.7度左
スピンアクシス●4.6度右
SIDE●3.1Y左
GCクワッドのデータ
Hインパクト●0ミリトウ
Vインパクト●7ミリ低
これを受けて、小島プロがデータからクラブのつかまり具合の特性を分析する。
「弾道は3.1ヤード右にキャリーしましたが、この結果を見ると『D』(ドローバイアスヘッド)の感じではないですよね。やっぱりスピードが落ちるほど、球はつかまらなくなってきますね。もちろんシャフトの種類やフレックス等を変えていくと、つかまりの部分も変わってはくると思いますが、いま装着している純正のSシャフトでは、『つかまる』下限のスピード帯は41m/sくらいだと思います」
検証したクラブのまとめ
今回、ヤマハ 『 インプレス ドライブスター タイプD』の試打の結果、二人のプロが感じたクラブ特性やこのクラブに適するゴルファーのタイプに関してまとめると。
癸生川プロ ドローバイアスの割にはつかまり過ぎず、適正につかまるので気持ち良く振れるドライバーだと思いました。普段、弾道がちょっと右に行きがちなので、球をつかまえたいというプレーヤーに合うクラブかなと思いました。
小島プロ 『ちょっとだけ球をつかまえたい』というモデルって、あるようで案外と無かったと思うので、ちょっとつかまえたいと思っているプレーヤーにぜひ試してもらいたいと思います。
みんなのゴルフダイジェストYouTube・みんゴル試打班「ガチギアトラック」では、ヤマハ『インプレス ドライブスター タイプD』の試打として、オフセンターヒットした時にクラブの寛容性などを検証し、得られたデータから小島プロがクラブ特性のさらに細かな分析をしているので、そちらもぜひ視聴してクラブ選びの参考してもらいたい。
動画で
確認する