3本派より4本派が多い!?
●サンドウェッジは51.5度と56度の2本
ピッチング(PW)47度、サンドウェッジ(SW)は51.5度と56度の2本。米国にいた頃、SWのロフトは61度でしたが、日本の高麗芝では葉の広さに負けて使いこなすのが難しかったですね。この3本の中で使う頻度が高いのは圧倒的に56度のSW。この56度で1ヤードから85〜86ヤードまで1ヤード刻みで打てるように練習しました。ジャンボ尾崎さんのように距離が出るわけではないので、“細かいもの”で勝負するしかありませんでしたから。だから溝が擦り切れて年間3本くらい消耗していました。今はそこまで練習もしませんから、何年かに1本です(笑)。1ヤード刻みで打てるよう感覚を磨き、わざと芯を外して距離を落としたり、わざとシャンクを出してボールをどうコントロールするか、体で覚えました。それが仕事ですから。ブランドはボーケイ。25年ほど前から僕の好みに削って調整してくれる職人さんにお願いしています。(水巻善典、プロゴルファー)
●PW・48度・52度・56度の4本態勢
アマチュアシニアのゴルフの生命線はアプローチとパットだと思うので、PW・48度・52度・56度の4本態勢です。(70代男性、岐阜県)
●58度を追加しようか検討中
PW・AW・SWの56と60度の4本ですが58度を追加しようか検討中です。(70代男性、神奈川県)
●僕は3本のウェッジ派
ロフトは48度、53度、58度の3本。若い頃は60度を入れていましたが、それを58度にチェンジ。ドライバーの飛距離が落ちてきて、下のアイアンのロフトが立ってきました。58度はバンカー、ロブショット用ですが、使う頻度は少なくなってきています。重宝しているのは53度、表記には52度となっていますが、ロフトを1度だけ寝かせるのは自分で調整しています。度はピッチングウェッジで、PWと表記はしていませんが、実質のPW。なのでアイアンは5~9番。
僕はショットが飛ぶほうではないので、アプローチが生命線。昔から58度、53度の2本には念入りに手を加えます。コンクリートをソールでこすって打って、バウンスが利きすぎるならそこを少し削って、弾かれすぎないようにします。使うブランドは20〜30年前からボーケイ一筋。タイトリストには"タケ削り"の職人さんがいて、削ったりバウンス調整をしてくれていますが、それでも微調整は必要です。昔は溝が1年もすれば無くなって、毎年注文していましたが、今は2~3年は使っています。アプローチがタケゴルフの根幹をなしていますので、3本のウェッジは強力なぼくのウェポンと言えます。(タケ小山、テレビ解説者・プロゴルファー)
●デュアルウェッジが僕の切り札
アプローチウェッジ(AW)、52度とサンドウェッジ(SW)56度と、その中間のデュアルウェッジ(DW)54度の3本です。DWが僕の切り札と言っていいですね。SWほどバウンスがなく、丸っこくなっていて、弾かれすぎない仕様になっています。PWでの距離が100~120ヤード、DWが90~100ヤード。DWのいいところは100ヤードの距離でフルショットできること。フルショットするとスピンがかかるので、この距離で遺憾なく性能を発揮しました。中日クラウンズ(名古屋GC和合)の16番でピタリとつけた手の感触は今でも覚えています。(鈴木規夫、プロゴルファー)
●PW、アプローチ用の52度、バンカーとロブ用の3本
PW、アプローチ用の52度、バンカーとロブ用の3本です。寄る年波でパーオンできないので寄せワンでいくつ拾えるかですね。それにしても年波は寄るのに、アプローチはなぜ寄らないんですかね……(笑)。(70代男性、神奈川県)
●2本で選択するほうがシンプルで打ち損じしない気がする
PW(スリクソンZX5)、サンドウェッジは52度、58度(クリーブランドRTX6)の2本。52度と58度の間にもう1本という人もいて、若い頃はもう1本増やそうと思ったこともあるのですが、正直必要なかったですね。使いこなせないし、そもそもアプローチの引き出しがそんなにないので、2本で選択するほうがシンプルで打ち損じしない気がしています。どちらかといえば、ウェッジを増やすよりユーテリティとか、ショートウッドを増やしたい。距離の出るクラブのほうが必要だと思います。距離の出る人は細かいウェッジが必要でしょうが。(埼玉県在住、60歳)
●ウェッジはPW44度、P/A48度、AW52度、SW56度の4本です
後期高齢者になってショートアイアンの距離感が悪くなって4本になりました。メーカーはマジェスティのコンクエストです。(70代男性、長野県)
●58度、75~80ヤードの3本が通常のウェッジです
メーカーはホンマ。ただ52度のSWは50度も持っていて、そのコースの芝とかグリーン周りの形状によってどちらを使うか決めています。グリーンの奥をリスクを覚悟して狙い、失敗して崖下に転がってなどの時には寄せようと思いますが、普通の状況であれば入れようとします。入れようとしなければ寄らないからです。
アプローチにおいて、多くのアマチュアの皆さんが誤解していることを述べておきます。オープンに構えるということを、スタンスで左を向くことと解釈している人がいかに多いことか。オープンというのはフェースを開くことで、スタンスを左に向くことではありません。ボールを上げやすくするためフェースを開くのですが、開いたままのクラブ軌道はアウトサイドインになり、そうなるとグリップがフィニッシュで左太ももに当たりやすくなります。クラブ軌道の邪魔になるため、左足を若干引く、これがオープンの真の意味です。左を向いただけのスタンスではヘッドを右位置(右足寄り)に置かねばならなくなります。そうなると、フェースは閉じられ、高いボールどころか逆の低い球筋になることを知ってほしいですね。(髙橋勝成、プロゴルファー)
※週刊ゴルフダイジェスト2024年10月8日「山を動かす~ウェッジは何本入れる?」より