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大会初日、1組目のスタートは6時30分。6時前の練習場からは雄大な富士が拝めたが、徐々に天気は下り坂に。午前組のラウンドがほぼ終わった12時20分前後にぽつりぽつりと雨が降り始めた。その雨は30分もしないうちに、本格的な雨に。ラウンド後の囲み取材で本大志が「今日はすごい雨で、午後組がすごい厳しい状態」というほど。
そんななかでも11時40分に10番ホールからスタートした本大志と11時51分に1番ホールからスタートした中野麟太朗がリーダーボードを駆け上がった。
スタートホールでいきなりボギースタートした本。14番でバーディを奪い、イーブンに戻すも、16番でダボ。直後の17番をバーディとするも、前半は1オーバーで折り返す。後半に入り、本領を発揮。9ホール中5ホールでバーディ。4アンダーの2位タイでホールアウトした。
「国体など優勝した大会では雨が降っていたイメージがあり、雨に苦手意識はありません。逆に手袋をこまめに交換する時間があって、気持ちが落ち着くくらいです。今日のラウンドで唯一もったいなかったのは16番のダブルボギー。番手をミスして右に行って木に当たって戻ってきちゃって。本当にしょうもないミスです。最近、1ラウンドに1回は必ずダボがあって、コーチたちとも修正点を話しているのですが、今日も出ちゃいました。とはいえ、(慣れているので)気持ちの切り替えもスムーズにできています。マスターズという夢の舞台に行けるチャンスなので、このチャンスは無駄にできない。やれることはしっかりやって、明日からも頑張ります」
一方、中野は3番でイーグルを奪い、9番でもバーディ。後半に入ったあたりから、次第に雨足が強まる。大会前に好調といっていたショットにミスが出るも、「最近では一番ラウンドしているコース」と本人が話すとおり、“ほぼホームコース”のアドバンテージでショートゲームで耐え、終わってみればノーボギーで4アンダー。
「ノーボギーであがれたのは嬉しいのですが、最終パー5の18番、3パットはいただけませんでした」と話し、この原因を「今日はリーダーボードを見すぎました。正直、最終ホールのバーディパットも『これを入れたらトップタイか』という思いがあって。今日はショートゲームが良かっただけに、最終ホールのパットはニュートラルな気持ちで打ちたかったなってのはあったんですが……。今日のようなゴルフを4日間続けられるとは思えないので、ショットの精度を高めて明日からも頑張りたいです」。
とはいえ、初日のラウンドを楽しめたのもまた事実。
「世界アマ4位のウェニ・ディンやディフェンディングチャンピオンのジャスパー・スタッブスと一緒に回って、アドバンテージがあるとはいえ、自分が彼らとしっかり戦えることを認識できました。2日目も一緒にラウンドできるのが楽しみです」
本大志は7時25分に1番ホールから、中野が7時36分に10番ホールからスタートする。
なお、初日終わっての首位は、5アンダーでインドネシアのランディ・ビンタン。世界アマランク267位でフィールドでは31番目と、伏兵が絶好のスタートを切っている。
初日/日本人選手10人の成績
2位T/4アンダー/本大志(ナショナルチーム・アリゾナ大)
2位T/4アンダー/中野麟太朗(ナショナルチーム・早稲田大)
5位T/3アンダー/福住修(専修大)
5位T/3アンダー/古瀬幸一郎(東北福祉大)
12位T/2アンダー/松井琳空海(四国学院大学香川西高)
12位T/2アンダー/小林翔音(日本大)
16位T/1アンダー/隅内雅人(日本大)
24位T/イーブンパー/丸尾怜央(日章学園高)
31位T/1オーバー/豊島豊
55位T/3オーバー/佐藤快斗(ナショナルチーム・東北福祉大)
※36 ホール終了時点で上位 60 位タイが決勝進出