今回はPGAツアーで高評価を獲得しているGTシリーズから『タイトリスト GT4 ドライバー』を紹介します。クラブ設計家の松尾好員氏によれば「兄弟モデルと同様の重心設計へのこだわりがあった」といいます。やさしさとフェードバイアスの『GT2』、操作性とドローバイアスの『GT3』と比較すると性能が見えてきました。
画像: 【試打クラブスペック】ロフト角●10.0度 ライ角●58.5度 体積●430cc 価格(税込)●10万7800円 ※メーカー公表値

【試打クラブスペック】ロフト角●10.0度 ライ角●58.5度 体積●430cc 価格(税込)●10万7800円 ※メーカー公表値

“GTシリーズ“は操作性にフォーカスした設計

GD 今回はタイトリスト『GT4』ドライバーを分析していただきます。過去に兄弟モデルの『GT2』、『GT3』を分析しましたが、2モデルで共通していたことは、過去作と比べて「重心深度が浅く」設定されていました。『GT4』はどんなドライバーになっているんでしょうか?

松尾 重心深度に関しては兄弟モデルの変化と同様なことが起こっています。過去の“4シリーズ“と比較してみると、『TS4』が37.8ミリ、『TSi4』が36.5ミリ、『TSR4』が36.6ミリ、そして『GT4』が35.1ミリとなっています。重心深度が浅くなっていることは「GTシリーズ」の共通設計と言えます。元々、“4シリーズ“はヘッド体積が430cc(カタログ表示)と小さく、低スピンと操作性を意識したドライバーが多いのでコンセプトはブレていないと感じます。

画像: GTシリーズの共通設計は重心が浅くなっていた。最近のドライバー設計の流行に逆らっている

GTシリーズの共通設計は重心が浅くなっていた。最近のドライバー設計の流行に逆らっている

GD より重心深度を浅くすることで低スピンで飛ばすことを目指したヘッド設計になっているわけですね。他メーカーのドライバーを見てみると大慣性モーメントを狙い、ヘッドが大きく重心も深い設計が多いですが、その真逆を行っているように思います。

松尾 慣性モーメントが大きいとヘッドを操作することが難しくなります。打点がブレたとしてもヘッドが動きづらいようになっています。なのでスウィング中にフェース管理を誤ると修正するのが難しくなるわけです。「大慣性モーメントヘッドが上手く打てない」、「ボールがつかまらない」、と感じる人は一定数はいらっしゃると思います。

GD 大慣性モーメントドライバーは、ベテランゴルファーのようにパーシモンやメタルのような小ぶりヘッドで、フェースローテーションを行いながら飛ばしていた人はしっくりこない可能性があるわけですね。

松尾 そうです。ですから「GTシリーズ」のような操作性が良いドライバーは試してみると良いと思います。

GD 他に『GT4』はどんな特徴がありますか?

松尾 ヘッドの慣性モーメントと低重心率を見ると、ヘッドの慣性モーメントが基準値の4600〜4799g・㎠に対して、『GT4』は4225g・㎠と小さくなっており打点ブレに対して強いヘッドではありません。次に低重心率は基準値の62.0〜63.9%、『GT4』が58.0%と低重心設定で、スピン量を抑えて飛ばすことにフォーカスしたヘッド設計になっています。

GD では『GT4』ドライバーはどんなゴルファーにおすすめですか?

松尾 浅い重心深度、小さいヘッド慣性モーメント、低重心率の低さから万人が使えるヘッド設計にはなっておりません。言い換えるとある程度、芯でミートできて振り切れるパワーのあるゴルファーは強い打球で飛ばせるドライバーです。

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