今回は『オノフ アイアン ラボスペック RB-247M』を紹介します。各クラブの性能を色で表しているオノフ。”狙える青”と謳う『ラボスペック RB-247M』は、距離だけでなく操作性、見た目の顔を追及したとのこと。クラブ設計家の松尾好員氏によれば「リアルロフトの設定にこだわりを感じる」と言います。ヘッド素材が同じ『オノフ アイアンAKA』と比較しながら考察してみた。

流行に左右されずに長く使えるアイアン

ここからは実測データをもとに凄腕シングルでもある松尾氏にクラブ分析と試打レポートをしてもらいます。試打および計測ヘッドは7番、シャフトは「N.S.PRO 950GH neo」でフレックスSです。掲載数値はすべて実測値となります。

フェースプログレッションが標準的な設定のおかげで素直に構えやすい

クラブ長さが37.13インチと標準的ですが、クラブ重量が417.7グラムと装着されているシャフトが軽量スチールながらも「やや重い」ので、クラブの振りやすさの目安となるクラブ慣性モーメントは272万g・㎠と「大きく」なっています。計測数値のみで推察するとドライバーのヘッドスピードが45〜46m/sくらいのゴルファーにとって、タイミング良く振りやすくなっています。

ヘッドは全体的にオーソドックスな形状で、プロモデルタイプのヘッドに比べてフェースが長く、大きいので打ちやすそうな雰囲気が出ています。

実際に試打したところ、トップラインに丸みがつけられていて、アドレスではボールを包み込む様なイメージがあり、ボールをつかまえやすい雰囲気が出ています。フェースの高さが高いディープフェースなので、アドレスでは「実際のロフト角よりも大きく見えて」、ボールが上がりやすそうなイメージも湧きます。

画像: 左から#5、#7、#9。リアルロフト角が厳しくないことに加え、アドレスではボールを上げやすく、つかまえやすいイメージが出ている

左から#5、#7、#9。リアルロフト角が厳しくないことに加え、アドレスではボールを上げやすく、つかまえやすいイメージが出ている

試打シャフトは軽量スチールとしてはしっかりしたフィーリングでインパクトの再現性もいい感じで、ヘッドスピードが42〜43m/sくらいのゴルファーでも扱えそうです。

フェース面は軟鉄よりも硬い“マレージング鋼”が使用されているので打感は硬く、インパクトで“パチン感”があり、フェース面の弾き感がいい感じです。しかしヘッド背面の銘板(バッチ)とフェース下部の注入材によってインパクト音が抑えられています。

ソール面のバウンス角が7.0度と米国メーカーのアイアンと同等に大きめな設定が特徴で、ターフを取るようなダウンブローのスウィングでソールの抜けが良く、多少ライが悪い場面でも気持ちよくスウィングできそうです。

リアルロフト角が30.5度と最近流行のストロングロフトではないので、フェアウェイのあるがままの状態からでもボールを上げられます。また、前モデルよりもロフト角を0.5度寝かした設定にされている点は、超ストロングロフト化している今日の中では評価できるポイントです。

一般的なアベレージモデルゴルファー向けのアイアンと比較するとフェースが長過ぎず、標準的なFP(フェースプログレッション)で構えやすい。そしてソールの幅が広過ぎず収まりが良いヘッドなので、長く使えるアイアンだと感じました。

※週刊ゴルフダイジェスト2024年11月19日号「ヘッドデータは嘘つかない!」より

7Iで30度前後(±0.5度)の「ヘッドデータ」のバックナンバーはこちらから

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