シニアになって、体が硬くなって、筋力が落ちてくると、アイアンがつかまらなくなってくる。週刊ゴルフダイジェスト12月10日号では、昔はアイアンが得意だったのに、いい感じで打てたと思ったのに、なぜか球は右に飛ぶ。そんなあなたに、イヤ~な右ペラの解消法を紹介している。「みんなのゴルフダイジェスト」では、前半と後半にわけてご紹介。【全2回中1回目】
画像: なぜかアイアンが右にすっぽ抜ける。シニアの右ペラ一発解消!【前編】

内海大祐プロ
1976年、茨城県出身。ツアープロとしての経験を経て、レッスンの道へ。一人一人の体格や筋力、スウィングに合わせた実戦的なレッスンを得意とする。自身が運営する「オールデイゴルフ馬橋」で活動中

上からつぶすと右ペラまっしぐら

GD シニアになって、アイアンがつかまらなくなったという声をよく聞きます。自分では上手く打ったつもりでも、なぜかボールが右へ飛ぶ右ペラですね。

内海 若い頃よりも体が硬くなって、筋力も落ちてくると、どうしても手打ちになってくるんです。とくにアイアンが得意だったシニアは、もともとタテ振り&カット軌道の傾向があるうえ、体の動きを止めて、手で上げて手で下ろす、上から打ち込むクセが強まるんですよ。

画像: 球をつぶしにいくほど右ペラになる

球をつぶしにいくほど右ペラになる

GD なぜ、上から打ち込むと球がつかまらないんですか?

内海 手元をボールにぶつけるようにとか、上からボールをつぶしていくとか、そういう感覚で打ち込みますよね。

GD 確かにそうですね。

内海 手だけをボールに向かって直線的に動かしていくと、体の回転が足りないので、開いたフェースがスクエアに戻り切らないんです。それと、アウトサイドイン軌道も強まるため、ディボット跡が深くなって、左を向いていると思いますよ。

画像: ディボット跡は深くて左向き

ディボット跡は深くて左向き

GD 右ペラは、打ち込み過ぎが原因だったんですね。球がつかまらないからリストを返して、今度は左に引っかける。この悪循環を何とかしなくちゃ!

画像: あなたのスウィングは知らないうちに上からボールをつぶしにいっている

あなたのスウィングは知らないうちに上からボールをつぶしにいっている

上から軌道を横から軌道にイメージチェンジ

GD 上から強く打ち込んで、右ペラが出てしまうゴルファーは、どうすればいいですか?

内海 これまで、上からボールをつぶしていく感覚だったとしたら、横からボールを払い打つ感覚にスウィングイメージを変えることが必要ですね。

画像: 仮想ボールごと払い打つイメージ

仮想ボールごと払い打つイメージ

GD 横から払い打つ?

内海 そうです。いまどきのアイアンは、横から払い打つことで性能を発揮します。僕も、ノーターフでアイアンを打っていますよ。たとえば、ボールの前後に仮想ボールをイメージして、そのボール3つをまとめて打つようなイメージですね。こうすると、スウィングも自然とヨコ振りにしないと打てませんよね。

画像: 上から軌道を横から軌道にイメージチェンジ

GD それなら自然にヨコから振っていきそうですね。

内海 ボール3つを払い打つつもりのヨコ振りになると、ダウンスウィングのヘッドの助走距離が長くなります。それと、体の回転に伴ってフェースもターンしていくので、スクエアにインパクトしやすくなるんです。

横から軌道のメリット
フェース面がスクエアに戻りやすい

上からボールをつぶす軌道が、横からボールを払う軌道に変わると、インパクトのフェースの向きもスクエアに戻りやすくなる。ヘッドの助走距離が長くなり、体が回転する動きと連動して、フェース面がターンしていくためだ。

画像: 横から払うダウンスウィングはフェースがスクエアに戻りやすく、上からつぶすとフェースがスクエアに戻らない

横から払うダウンスウィングはフェースがスクエアに戻りやすく、上からつぶすとフェースがスクエアに戻らない

裏技!カーボンシャフトは右ペラしにくい

内海 体力的にスチールシャフトが厳しくなってきたら、軽いカーボンシャフトモデルに替える方法もあります。クラブを上から振り下ろす必要がないため、自然にシャローな軌道になるのです。シャフトのトルクが大きいので、フェース面もスクエアに戻りやすいのが特徴。テーラーメイドP790(写真左)やキャロウェイAPEXAi300(写真右)などのモデルがオススメです。

画像: 軽いから振りやすい

軽いから振りやすい

右ペラ一発解消の後編では、実際のスウィグの注意点などをレッスンしていきます。明日の12時半公開予定。

PHOTO/Yasuo Masuda  
THANKS/浅見GC

※週刊ゴルフダイジェスト12月10日号「右ペラ、さようなら」より一部抜粋

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