「パンチを入れないためには素早いテークバックが大切」と語るのは、QTランク20位で来季の前半戦の出場権を獲得した菅楓華らを指導する平田智コーチ。タッチが合うストロークの作り方を解説してもらおう。

教えてくれた人/パッティング専門の平田智コーチ

画像: 平田智パッティング専門コーチ(左)右は菅楓華

平田智パッティング専門コーチ(左)右は菅楓華

エンジョイゴルフ ゴルフスタジオ&パッティングラボラトリー福岡でツアープロからアマチュアまで教える。女子プロの菅楓華や今年、アマチュアでステップ・アップ・ツアーを制し、プロテストに合格した都玲華を教える。

パンチが入りやすい人はテークバックに原因あり

パッティングに関するお悩みでインパクトが強くなってしまい大きくオーバーしてしまう、いわゆるパンチが入ってしまうというお悩みをよく聞きます。特に冬はグリーンのスピードが速いコースも多く、寒い時期は特にパンチに悩む人が多い傾向があります。

そこで今回はパンチが入る原因とその対策についてお話しさせていただきます。

エンジョイゴルフ福岡ではレッスンの際にCAPTOというストロークの解析機を使用してデータを測定しますが、その中に加速度という項目があります。それを見ていくとパンチが入る動きと入らない人の違いが大きくあることがデータから見て取れます。

グラフは横軸にテークバックからインパクト後までのストロークの時間を示し、縦軸はヘッドの加速度を示しています。

画像: 画像A ゆっくりしたテークバックはパンチが入りやすく、素早いテークバックはインパクト前後でヘッドは等速に動く

画像A ゆっくりしたテークバックはパンチが入りやすく、素早いテークバックはインパクト前後でヘッドは等速に動く

オレンジの縦線がインパクトのポジションですが、理想的な動きは緑のグラフのようにインパクト付近で加速や減速をせずにインパクトを迎える等速のインパクトになります。一方でパンチが入る人のストロークを見てみるとインパクトでグラフの高さがピークを迎える加速しながらのインパクトをしてるということが分かります。(画像A)

緑のグラフのような等速でインパクトするために重要なことは、“テークバックをゆっくり引きすぎない”ことです。

パンチが入らないようにゆっくりとストロークするとボールを転がすエネルギーが生まれません。その結果ボールを転がすためにインパクトで加速をしないといけない打ち方になってしまうのです。そこで、レッスンの際にパンチに悩むプレーヤーにはテークバックを素早くあげるように指導します。

最初は転がってしまう気がするので怖いと感じると思いますが、テークバックを素早くできればインパクトで強く打たなくてもボールが転がってくれる感覚を掴むことができるようになります。そうすることでインパクト前後で一定のスピードを維持できる等速でのインパクトを作ることができ、ボールの初速も一定になるためパンチが入らず距離感のコントロールがとても良くなります。

コインドリルで素早いテークバックを身に付ける

それでは家でもできる練習方法をご紹介します。

100円玉とパターを用意してパターヘッドの上部に100円玉を乗せます。この状態でテークバックを取るのですが、ゆっくり上げてしまうとコインが落ちずに後ろについてくるのでその場でコインが落ちるように素早くテークバックをしてください。

画像: ヘッドのトウ寄りに置いたコインをテークバックで落とすことで素早いテークバックを身に付けよう

ヘッドのトウ寄りに置いたコインをテークバックで落とすことで素早いテークバックを身に付けよう

テークバックのこのスピードが等速インパクトへの第一歩になりますので是非お試しください。

文・写真/平田智(パッティング専門コーチ) 
取材協力/エンジョイゴルフ福岡

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