「3パットが多い人はライン読みではなく、ファーストパットの距離感に難があるのです」と語るのは、QTランク20位で25年前半戦の出場権を獲得した菅楓華らを指導する平田智コーチ。3パットを減らす距離感の作り方を教えてもらおう。

教えてくれた人/パッティング専門の平田智コーチ

画像: 平田智パッティング専門コーチ(左)右は菅楓華

平田智パッティング専門コーチ(左)右は菅楓華

エンジョイゴルフ ゴルフスタジオ&パッティングラボラトリー福岡でツアープロからアマチュアまで教える。女子プロの菅楓華や今年、アマチュアでステップ・アップ・ツアーを制し、プロテストに合格した都玲華を教える。

3パットの最大の原因はファーストパットの距離感のミス

パッティングレッスンでは3パットを減らしたいという声が多くあります。3パットの原因はライン読みの影響もありますが、ほとんどの場合は距離感によるミスが影響しています。

ライン読みで左右の傾斜がわからない場合、大きな傾斜ではないので読み間違えて逆に読んだとしてもカップから大きく外れることは少ないでしょう。逆に大きく曲がるような強い傾斜の場合は、曲がる方向は間違えにくいのでミスは少なくなります。

それに比べると、縦距離はイメージしてるより転がってしまったり、下りでオーバーを怖がってショートしてしまうなどもありますし、パンチや緩みなどのミスもあります。

そこで3パットしないためには、ファーストパットをより近くに寄せるための距離感こそが、最も重要になります。

ここではラウンド前に練習グリーンで行って欲しい練習方法をご紹介させていただきます。

①ボールを目で追わないロングパット
ロングパットで目標を決め、ボールを打った後も目線は下を向いたまま目標を見ないように意識してボールを打ちます。出だしの初速だけでボールが目標まで届いたかどうかを当ててみましょう。
 
ここで大事なのは、届いたかどうかよりも打ち出したボールの初速で目標よりどのくらい前後したかを当てるということです。例えば初速を見て目標より1m手前に止まるとイメージし、実際に1m手前に止まっていればOK!

この練習は、距離に対してどのくらいの初速で転がれば良いのかイメージができるようになる、「距離感をつかむ」練習方法です。
 
タッチが合わない場合は、この転がる初速だとこの距離で止まるというイメージが沸いていないということなので、この練習をすると距離感のイメージが出てきます。上り下りなど含め様々な距離で練習してみてください。

②ボール前後にマークして同じ振り幅で3球打つ
ボール位置から左右25cm(※)の所に押しマークやティーを置き、その振り幅で3球打ちます。
※パターグリップが約30cm。そこから人差し指〜薬指までの幅を引くと約25cmに。

画像: ボールを挟んで左右25cmにマークを置き同じ振り幅で3球打つ

ボールを挟んで左右25cmにマークを置き同じ振り幅で3球打つ

その3球が同じ位置に止まれば成功です。インパクトの強さがバラバラだったりインパクト時にフェースが開いたり閉じたりすると同じ位置に止まりません。

慣れてきたら振り幅を5cmずつ広げていきましょう。そこでも3球打って同じ位置に止まれば成功です。振り幅が大きくなるほど難しくなりますが、同じ位置に止めれるようになるとストロークのミスによるタッチのズレが減ってきます。

以上の2つの練習を行なっていくとファーストパットの距離感が合うようになり、3パットが減りますので是非ラウンド前にお試しください。

文・写真/平田智(パッティング専門コーチ) 
取材協力/エンジョイゴルフ福岡

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