ラウンド中に一番怖いカミナリ。落雷被害には、直接、雷に打たれる「直撃」と、近くの木などに落ちて、そこからの放電に打たれる「側撃」があり、いずれの場合も死亡または重大な後遺症につながりやすい。そういう落雷からプレーヤーを守るために、㈱落雷抑制システムズでは画期的なPDCE避雷球による防雷設備を開発した。

国内最大のアコーディア・ゴルフで採用し運用している防雷設備
昨年の週刊ゴルフダイジェスト11月5日号でも取り上げたが、国内最大のアコーディア・ゴルフで採用し、運用している防雷設備。
従来の避雷針は「雷を呼び込む」設備だったのに対し、PDCE避雷球は「雷を呼び込みにくくする」原理を採用した避雷設備で、
①キャパシタ構造で放電しにくい球形により雷の直撃を防ぐ
②建物に雷を呼び込みにくい構造とし、雷電流による電気・電子機器の損傷を防ぐ
③万が一、雷が落ちても雷電流は引き下げ導体で地中に流す
といった特徴がある。
アコーディア・ゴルフでは、昨年、保有する全173のコースで雷雲接近時のプレーヤーの避難をシミュレーションし、クラブハウスや避雷小屋まで遠かったり、避雷小屋が小さくて人が溢れたりする36のコースにPDCE避雷球による防雷設備を新設。昨年6月上旬に全83基の設置が完了し、同時に策定した「落雷事故防止マニュアル」により、この半年間の運用は極めてスムーズだったという。
「アコーディア・ゴルフ様で採用されたのは最軽量のPDCE-Babyという機種。重機の入れない場所でも設置可能でBabyを8mの高さに設置すれば最大6~7台の乗用カートを停めることができます」(㈱落雷抑制システムズ広報・松本理恵さん)
PDCEは他にも多くの機種があり、設置条件に応じて対応可能という。落雷の多い地域のゴルフ場は検討してみてはどうだろうか?
※週刊ゴルフダイジェスト2025年2月18日号「バック9」より