3Iがラインナップからなくなり、AWが追加
テーラーメイドのアスリートモデルアイアン『Pシリーズ』でもっともフェース長が長く、唯一の中空構造ヘッドの『P790』。前作の2023年モデルは、番手ごとに内部構造を変えることで、ロングアイアンには飛ばしやすさ、ショートアイアンには止まりやすさを追求したモデルだった。
2025年モデルの主な特徴は下記の2つ。
1.番手別ヘッド設計「FLTD・CGデザイン」の採用
2.新素材ニッケルクロムモリブデンバナジウム鋼「4340M」鍛造フェース
番手別ヘッド設計「FLTD・CG デザイン」
番手別ヘッド設計「FLTD・CG デザイン(FLlighTteD Center of Gravity)」を採用。重量や形状の異なるタングステンウェイトをヘッド内部に配置することで番手毎に球の高さをコントロール。さらに全番手で、ソールとリーディングエッジを改良し、ロングアイアンは、リーディングエッジを低く設計することで球を拾いやすく、ショートアイアンでは、バウンスを活かしながら打てるような設計へ変更。
さらに、バックフェース内部の厚みやリブを番手毎に設計、そこから生まれた余剰重量を最適配分することで慣性モーメントを大きくでき、ミスヒットへの寛容性を高めている

画像上/左から5I、7I、9Iのヘッド内部構造。画像下/左から5I、7I、9Iのリーディングエッジの削りイメージ
新素材ニッケルクロムモリブデンバナジウム鋼「4340M」鍛造フェース
23年モデルのフェース面は「クロムモリブデン鋼 [4140]」を採用していたが、約 20%強度が増した新素材ニッケルクロムモリブデンバナジウム鋼[4340M]鍛造をフェースに採用。強度が増したことにより、フェースの薄肉化を実現でき、ボール初速が向上。さらに、7番アイアンではスイートエリアが前作よりも24%拡大し、飛距離性能とやさしさを両立。
また、この新素材フェースにより打感が向上。テーラーメイド独自の充填剤「SPEEDFOAMTM AIR」を組み合わせることで、フェースの反発力を損なうことなく心地よい打感や打音に仕上げている。

『P790』 アイアン内部構造
ロフト角は23年モデルと比べると、6番を除き、全番手で0.5~1.0度ストロングロフト化され、その結果、単品の3番アイアンがなくなり、代わりにAWが追加されている。この理由を同社に尋ねると「『P790』アイアンを使われる方の多くが上の番手をレスキューなどでセッティングされることが多い傾向にあることから、今作より4Iからの展開に変更した」とのことだ。
ロフト角とライ角などのスペックは下記の通り。純正シャフトとして、NSプロ MODUS3 TOUR 105 (S)、およびNSプロ 950GH NEO (S)が用意されており、どちらも価格は6I~PWの5本セットで15万9500円。4I、5I、AWの単品アイアンの価格はどちらも3万1900円。
番手/ロフト角(度)/ライ角(度)/シャフト長(インチ)
4I / 20 / 61.0 / 38.5
5I / 23 / 61.5 / 38.0
6I / 26.5 / 62.0 / 37.5
7I / 30 / 62.5 / 37.0
8I / 34 / 63.0 / 36.5
9I / 39 / 63.5 / 36.0
PW / 44 / 64.0 / 35.75
AW / 49 / 64.0 / 35.5