教えてくれた人/パッティング専門の平田智コーチ

平田智パッティング専門コーチ(左)右は菅楓華
エンジョイゴルフ ゴルフスタジオ&パッティングラボラトリー福岡でツアープロからアマチュアまで教える。女子プロの菅楓華や今年、アマチュアでステップ・アップ・ツアーを制し、プロテストに合格した都玲華を教える。
自分に合ったパターを使いましょう!
前回に引き続きパター選びに関して知っておくべきポイントをお話しします。
前回はパターレングス(長さ)についてお話ししましたが、今回はライ角とロフト角です。市販のパターであればライ角は70度、ロフト角は2〜4度のパターが一般的です。
まずライ角ですが、前回のレングスの記事でもお話しさせていただきましたが、ボールと体の距離感によってターゲットの見え方が右や左に感じてしまうことがあります。
適正な長さのパターを使い、ストレートラインで構えたときにターゲットが真っすぐ見える位置を探してみることが重要です。
その位置で構えたときにトウ側やヒール側が極端に浮いてしまう場合はフェース向きや打点がズレる可能性が生じるのでライ角を調整してみることも視野に入れてください。
構えた姿勢のライ角によって、ストロークの軌道なども変化が起きます。人によって真っすぐ見える位置は前傾姿勢の角度でも変わりますし、ライ角は手元と体の距離によっても変わるので、そこも含めた調整を行ったうえでライ角通りに構えられない場合に、少し調整する程度がおすすめです。
次にロフト角です。ロフト角は打ち出し角を確保するためにとても重要な要素です。
理想的な打ち出し角を確保するためにはインパクトロフトが1.5度〜2度がベストなのですが、一般的なアマチュアの方は、打ち出し角が理想よりも高い場合が多いです(写真A)。

写真A/アマチュアの方のパッティングデータ。Launch Angleが3.33度と高いことがわかる
その原因は下記の3パターンが多いです。
①ボールを左に置きすぎる
②ハンドレイトに構えてしまう
③ストローク中に手首を使いインパクトロフトを増やしてしまうという
そのためゼロロフトパターなども販売されるなど理想的な打ち出し角を作り出すためにパターのロフトを調整する方法はあります。
しかし、こちらもライ角同様にセットアップによっては、ストロークが変化したりロフトを増やす打ち方は左右の打ち出し方向のズレにもつながるため、まずはセットアップの確認とロフトを増やさない打ち方を覚えたうえで、打ち出し角が高過ぎたり低過ぎたりする場合にロフトを微調整することをおすすめします。
まずは一度ご自身のパターのロフト角、ライ角を工房で調べてみてください。
その他細かく数字で知りたい方は、各地域でパターのレッスンを行っているところでQuintic、CAPTO、SAM PuttLabなどストロークやボールの転がりを解析する機械を使用して1度データを見てみることをおすすめします。
文/平田智(パッティング専門コーチ)
取材協力/エンジョイゴルフ福岡