
PGAツアーのジェイ・モナハンコミッショナー(写真)がアダム・スコットと共にホワイトハウスを訪れ、交渉の仲介役をトランプ大統領に依頼していた
2月初旬にPGAツアーのジェイ・モナハンコミッショナーがアダム・スコットと共にホワイトハウスを訪れ、交渉の仲介役をトランプ大統領に依頼していた。
先の20日には、タイガー・ウッズとPIFのヤセル・アルルマヤン代表を加えてホワイトハウスでの会談が行われた。
「トランプ大統領のリーダーシップのおかげで、私たちはゴルフの再統一に関する議論を開始した。(中略)最も重要なのは、私たちは世界最高の選手が一緒にプレーすることを望んでいるということ。ファンのためにもできる限りのことをする」と会談後、モナハン・コミッショナーが連名で声明を発表している。
「再統一」というのがどういう形になるのかは明らかにされていない。だがPGAツアーにとっての再統一というのは、LIVを傘下に収めること。これを聞いただけでは、トランプ大統領を巻き込んで、PGAツアーに有利な形でことが進められているようだが、実はサウジアラビアとトランプ大統領との結び付きは以前にも増して深まっている。
知っての通り、会談が行われた前々日の18日にはサウジアラビアがホストとなって、アメリカとロシアがウクライナ情勢を巡って話し合っている。そして19日には、マイアミでトランプ大統領はPIFを中心としたサウジアラビアが主催する投資サミットで講演。
トランプ氏の会社がサウジアラビアでの不動産投資を加速させる一方、サウジアラビアがアメリカで4年間に約90兆円の投資を行い、さらに今回は政権から離れているが、義理の息子のジャレッド・クシュナー氏の会社に2000万ドルの投資をPIFが行ったと報じられている。PGAツアーとLIVゴルフの交渉、トランプ大統領の天秤にかけられている?
※週刊ゴルフダイジェスト2025年3月18日号「バック9」より