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見た目がアイアンなのでチッパー初心者も使いやすい
アプローチが苦手でも、“チッパー”を使うのに抵抗を感じるゴルファーも多いと西田プロ。

見た目はアイアンでもやさしさは段違い!
「アプローチは苦手だけど、チッパーは『初心者みたいで嫌だ』と抵抗を感じる人が多いのも事実だと思います。でも最近は形状的にはアイアンに近いけれど、機能的にはしっかりと“チッパー”のいいところを継承しているモデルが増えてきました。アマチュアの方を見ていて『アプローチが苦手な人ほど、ウェッジにこだわる』傾向があり、シングルや上級者ほど、形を気にせずに、いい物は積極的に取り入れています。
今回の3本は、パター型と比較するとフェース面が中に入っている感じがしないし、バッグに入っていても一見チッパーには見えません。それでいて、幅広のソールなど、機能面はしっかり計算されたものばかり。操作性もありいろんな打ち方もしやすいので、クラブに助けられながらも球を打ち分けたい人にも、こっちのタイプがおすすめ。見た目を気にする人やチッパーをこれまで使ったことがない人でも、違和感なく使えるはずです」
アイアンのような形状で、やさしいウェッジ3選
パター形状だとオートマチックではあるぶん、球を打ち分けにくい。そんなときはアイアン型のチッパーがおすすめ。パター型よりも操作がしやすく、ライ角やソール形状に工夫がされていてやさしい。「バッグに入っていても、チッパーだとはわかりません」(西田)
お助けウェッジの代表格
キャスコ ドルフィンピッチ&ランウェッジDPW-119
●ロフト角/39、48、55度
●ライ角/67度
●長さ/34インチ(ジャンボグリップ、48度)
●総重量/539グラム(ジャンボグリップ、48度)
1本1万9800円~

キャスコ ドルフィンピッチ&ランウェッジDPW-119
ポイント①独特なソール形状が地面をしっかりと弾く
「アップライトでパターのように打つ形になりますが、見た目はアイアンと変わらない。ソールの独特な形状が地面を弾いてくれるので、普通のウェッジ感覚で打てます。バンカーのドルフィンウェッジと同じようにかなりやさしいので、転がして寄せたいという人にはピッタリだと思います」

普通のウェッジの感覚で打てます
ポイント②太グリップで打ちやすい手前から入れても抜ける
「重心が手前にあるから扱いやすいです。グリップが太くてヘッドが重いので70Y以内で寄せたい人向け。グリップが細いタイプもあるので、そっちならもう少し距離があっても使えると思います。クラブが開いている感じがしなくて、ミスに強い。グースがすごく入っていますが、それだけ球を拾いやすい」

70 y以内で寄せたい人向け
アイアンとパターのいいとこ取り
ピンゴルフChipR
●ロフト角/38.5度
●ライ角/70度
●長さ/34インチ
●総重量/485グラム
1本3万800円~

ピンゴルフChipR
ポイント①グースはあるが気にならないレベル
「アップライトで、これもパターのように構えて打つタイプ。グースも入っていますがアップライトなので気にならず、とてもセットしやすい。中空の打感がかなり気持ちがいいです。パター型チッパーとアイアンのちょうど中間のような感じで、すごくバランスがいい。僕も使いたくなっちゃうくらいです」

グースはあるけど、パターのように構えられる
ポイント②スクエアに構えやすくアライメントが取りやすい
「左右のバランスがよく取れていて、ミスにかなり強い。構えた時に四角く見えるのでスクエアに構えやすく、方向を決めやすい。レディスモデルも試打しましたが、こっちは軽いけど、その分手先での操作がしやすく、柔らかい球が打ちやすかった。男性も、いろいろやりたい人はレディスモデルもありだと思います」

ミスにかなり強い
アイアンとパターのいいとこ取り
クリーブランド スマートソールFULL-FACE TYPE-C
●ロフト角/42度
●ライ角/66度
●長さ/35インチ
●総重量/463グラム
1本1万8700円

クリーブランド スマートソールFULL-FACE TYPE-C
ポイント①トウバランスで開いても打ちやすい
「ヘッドが横に長く、インパクトエリアが広いので8番や9番アイアンで打っているような感覚。ちょうど林の中からコツンとフェアウェイに出す感じです。ライ角もここまで打ってきたのとは違ってフラットなので、そこまで打ち方を変える必要がなく、フェースを開いても使いやすい」

フェースを開いても打ちやすい
ポイント②ワイドなソール形状が地面に潜るのを防ぐ
「アイアンに近いので自分で開閉を入れていく必要があります。それでいて、チッパーのようなワイドなソール形状がミスを防いでくれて、ソールが滑って抜けがいいので、ウェッジよりも断然に簡単。いわゆる“チッパー”ではなく、アイアンにチッパーの良さを取り込んだ、そんなイメージのクラブです」

ソールが滑って抜けがいい
PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroaki Arihara
THANKS/大利根CC
※週刊ゴルフダイジェスト4月1日号「アプローチギア最強決定戦」より一部抜粋