これぞBMWの新王道プレミアム!
祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり……。いつの世も価値観は移り変わり、新しい王者が現れるもの。ご存じプレミアムゴルフカーとしてメルセデスと並ぶドイツの二大巨頭、BMWからいよいよ現代の王道スタイルが誕生しました。

カッコもサイズも走りもパーフェクト!
それがこの新型X3! 元々は全長4.5m台のコンパクトSUVで、王道の3シリーズセダンや、最初のBMW製SUVたるX5に比べると“弟分”的なポジションでしたが、この4世代目でメインストリームに躍り出たような気がします。
まずイイのは、かつてない塊感を伴うエッジの効いたボディデザインとサイズ。全長は4.7m台、全幅は1.9mを超え、日本では少々デカいですが、世界的にはこのあたりがど真ん中SUVなのです。
さらにFRプラットフォームがゆえのロングノーズの存在感が際立っており、ナイフでそぎ落としたような絶壁感もイイ。そして最近大きくなり過ぎて「鼻」に見えがちだったキドニーグリルがほどよいサイズに収まり、アクの強さとBMWらしいエレガンスが見事に調和。
インテリアにも新しいBMWテイストがふんだんに盛り込まれ、ドア回りのエッジ感に満ちた造形だけでなく、12.3インチと14.9インチの液晶をつなげた新世代の大型カーブドディスプレイや、タッチスライダー方式のエアコン吹き出し口がモダンかつハイテック。
車内は広く、身長175㎝の小沢がゆったりと前後に座れて、550ℓの荷室にはキャディバッグ2つも余裕。リア片側を倒せば3つもOK。これならファミリーでのアウトドアユースはもちろん大人3名でのゴルフドライブまで楽勝。
ここ最近は5シリーズにせよ、X1にせよ、エンジンとバッテリーEVが両方選べましたが、X3は基本ガソリン&ディーゼル系だけ。2ℓ直4のガソリン&ディーゼルターボと3ℓ直6ガソリンターボが選べ、すべてに48Vマイルドハイブリッドを搭載。今回乗ったのはディーゼル直4の20dxドライブでしたが、システム出力197psにシステムトルク400Nmは余裕の一言。しかも走りにサイズ感はほとんど感じられず、コンパクトセダンのような一体感と軽さ。
最大のネックは最低でもほぼ800万円のスタート価格ですが、ぜひリッチで新しモノ好きなBMWゴルファーに試していただきたい逸品です。
撮影車種/BMW X3 20d xDrive M Sport
全長×全幅×全高/4755×1920×1660mm
メーカー希望小売価格/858万円~
撮影/三浦孝明
撮影協力/加茂ゴルフ倶楽部
※週刊ゴルフダイジェスト2025年4月15日号「只今コージ中」より