レッスンプロを育成(指導)するレッスンプロの先生が教える「ゴルフの教科書(基本)」。今回は「初めてのドライバー」を解説する。【レッスンプロの先生とレッスンプロの教科書から学ぶゴルフの基本52】
画像: ヘッドは浮かせるより置いて構えたほうがいい!?

ヘッドは浮かせるより置いて構えたほうがいい!?

アイアンもドライバーもスウィングの基本は一緒

画像: 初心者でもわかるドライバーショットの基本を解説

初心者でもわかるドライバーショットの基本を解説

原田 これまでアイアンをベースにハーフスウィングからフルスウィングまでの正しい動きを学んできましたね。正しい動きの説明、それを覚えるためのドリルも紹介してきました。今回からはこれまで覚えたことをベースにドライバーの正しいセットアップを含めたアドレス、そして打ち方について説明していきましょう。

GD やっぱりスウィング作りをしてきて、ボールが打てるようになってきたらドライバーで飛ばしたいですからね。でも、ドライバーは難しくて……。スウィングが良くなってきても、それが飛距離に直結していません。「初めてのドライバー」のレッスンと思って勉強します。

原田 アイアンもドライバーもスウィングの基本は一緒です。ただ、ドライバーで気を付けなくてはいけないポイントがあるということを理解することです。一番は、ボールが上がらないヘッド構造とクラブの長さです。これがドライバーを難しくしている要素です。

GD 長さの違いはわかっているつもりなんですけど、一般的に言われてきたことに対して自分の理解が正しいかどうかには自信がないですね。

ボール位置は左足かかと内側線上

画像: ボール位置は左足かかと内側線上

ボール位置は左足かかと内側線上

原田 クラブの長さが違うので、ドライバーはアイアンよりボールから遠くに構えます。ドライバーでは高くティーアップをします。長さやヘッドが違えば変わるポイントはあります。そのうえで一般的に言われたことと言えば、ボール位置は左足線上とかでしょう。その通りですが、正しい左足線上をしっかり理解しているかどうか。正しく構えられているかを理解してもらいたいということです。

GD 左足かかとの延長線上は、左足かかとから引いた線の上ということですよね?

原田 ボール位置はアイアンの場合、とくにショートアイアンのときはほぼ両足の真ん中でしたが、ドライバーはかなり左になります。左になる理由はボールをアッパーブローでとらえて高さを出したいからです。

GD ロフトが立っていてボールが上がらない構造のドライバーでボールを上げていくためなんですね。

原田 ここで注意してほしいのは左足かかと線上とは、かかとの内側延長線上であるということです。もちろんつま先線上でもありません。つま先線上とかかと線上ではボール1個、2個違ってしまいます。左足かかとの内側線上にセットするのが正しいボール位置です。

ティーアップはボール半分頭が出るのが目安

画像: ドライバーショットのティーアップの高さについて。「目安はティーにボールを乗せて後ろにクラブを置いたときにヘッドの最上部からボール頭半分出るくらいが適当です」(原田プロ)

ドライバーショットのティーアップの高さについて。「目安はティーにボールを乗せて後ろにクラブを置いたときにヘッドの最上部からボール頭半分出るくらいが適当です」(原田プロ)

GD この連載では左足は腰が回りやすいようにつま先を15度くらい開くことになっています。開いたつま先の内側に合わせたらかなり左に置くことになってしまいますね。

原田 まず「ボール位置は左足かかと内側線上」と理解してください。次はティーアップの高さです。ドライバーは特別な場合以外はティーアップしてから打ちますよね。目安はティーにボールを乗せて後ろにクラブを置いたときにヘッドの最上部からボール頭半分出るくらいが適当です。

GD その頭半分が出るのが目安というのには、やはり理由があるのですか?

原田 フェースの芯で打ちたいからね。フェースの上でも下でもなくちょうど中心あたりでボールの赤道部分を打つには、そのくらいが目安になりますよね。

GD ティーを地面に刺したとき、人差し指の高さを目安にすると、第1関節と第2関節の真ん中くらいの高さでしょうか。

顔の前からアッパーブロー

画像: 頭(顔)の前(スタンスの中心にあるボール)から左足線上内側のボールの幅でアッパーブローにする

頭(顔)の前(スタンスの中心にあるボール)から左足線上内側のボールの幅でアッパーブローにする

原田 そうです。そのくらいの高さにセットするといいですね。ティーが高すぎるとフェースの芯でボールの赤道を打ち抜くことが難しくなりますから、ティーを高すぎるようにすることはあまりお勧めしません。次はヘッドの置き方です。ヘッドを置く位置ですが、ボールのすぐ後ろがいいです。ボールの1センチか2センチ後ろあたり。ヘッド軌道から考えると最下点より左になりますね。

GD アッパーブローということですか?

原田 そうです。最下点はちょうど頭(顔)の前ですから、ヘッドが最下点から上昇していくところでボールをとらえることができます。

GD あとヘッドを置く場所に関連して質問ですけど、構えたときにヘッドは地面に置いたほうがいいのか、それとも浮かせたほうがいいのか? 自分は浮かせたほうがスムーズにクラブを引ける感じがしますけど……。

原田 これはね、正直どっちが正しいということはないんだけど、アマチュアゴルファーにとっていいのは置くほうですね。浮かすと手に力が入ってしまうし、手先でヘッドの先から上げやすくなるんです。そうするとフェースが開いてしまいますよね。

GD ヘッドをボール後方に置くときに地面にストンと置く感じでいいのか、フェース面を少し立てるようにしたほうがいいのか。自分はヘッドを重力に任せて地面にストンと置くとフェース面がやや開いているように見えて違和感を持ってしまいます。

ヘッドはストンとあるがまま?

画像: ヘッドはストンとあるがまま?

ヘッドはストンとあるがまま?

原田 ストンというのか、ペタンというのか、あるがままに置くのが正しいです。そうすると開いているように見えるというけど、これは開いていないんです。

GD 開いていないんですか? 自分はずっと開いていると思い込んでいました。

原田 そういう勘違いをしている人は多いです。フェースをかぶせて構える人ね。そうすると実際はフェースが左を向いてしまいます。それとロフトが立ってしまう。ドライバーで右にボールを曲げる人って多いから、開いているように見えるのが気持ち悪いのかしれないけど、そのまま打ったら真っすぐに飛ばすことはできません。たいてい左へ低いボールが出てしまいます。これからはストンとかペタンとソールするようにしてみてください。苦手解消のきっかけになるはずですよ。

GD ヘッドを正しく置くためのガイドみたいなものはありますか?

原田 左手でグリップを握らず手のひらにグリップを乗せて支えるだけにしてください。そうするとヘッドがストン、ペタンと地面につきます。その形が正しいヘッドの置き方、向きになります。

GD ボールに対してどうヘッドを合わせていくかは徐々に分かってきましたが、分かっていても正しく合わせられるかどうか……。合わせ方の精度を上げる方法はありますか?

原田 ボール位置についてはもう少し説明が必要かと思いますので、次回説明しましょう。

ドライバーショットの基本ドリル

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