
マキロイが達成したキャリアグランドスラムに挑戦するジョーダン・スピース
初日と2日目は11バーディ、3ボギー、1ダブルボギーとやや出遅れたが、3日目に4打縮めて最終日は9バーディ、ノーボギーの完璧なプレーだった。シェフラーと同じテキサス州ダラスで育ち、地元開催のザ・CJカップではギャラリーの熱い応援を受けて最終日に62のベストスコアをマークして単独4位に入った。しかしシェフラーに12打差をつけられ完敗したからか本人は不満たらたらだった。
スピースは高校を中退してプロ入りし、10代でツアー優勝を飾り、15年には21歳でマスターズを制覇。常に注目されてきたスタープレーヤーだ。そんな彼が試合後、シェフラーについて語った。
「スコッティのプレーは刺激的だ。完敗したからなおさら僕はもっと努力し、もっと上手くなりたいと思わされる。でもこの㆞元の大会で直接対決(予選同組)をして負けたのは本当に悔しい。以前の僕は彼より間違いなく上手かった。ただ認めたくないけれど今は違う。予選の2ラウンドで18アンダーを出されてしまったらもうお手上げ。もっと上手くならなきゃと痛感したよ」(スピース)
メジャーは17年の全英オープン以来勝っていないが、18日から行われる全米プロで勝てば史上7人目となるグランドスラマーの仲間入りを果たす。CJカップでシェフラーに食らわされた強烈なパンチのお返しを全米プロでお見舞いできれば留飲も下がるはずだが……。
ちなみに、金谷拓実がPGAツアーのキャリアベストを更新したのもザ・CJカップではトピックだった。特に良かったのがパッティング。部門別スタッツは堂々の1位だったが前週に久常涼と組んだダブルス戦(チューリッヒクラシック)の流れをくんでいるようだ。金谷は4日間60台を並べツアー参戦36試合目にして初のトップ5入り。最終日は1イーグル、4バーディの66でリーダーボードを駆け上がった。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年5月27日号「バック9」より