みんなのゴルフダイジェストのYouTube「みんゴルガチギアトラック」は、プロゴルファーの癸生川喜弘と小島慶太による、“ガチ”がコンセプトのシリーズ試打企画。今回は、国産メーカーの大慣性モーメントヘッド(約1万g・cm2)のドライバー3機種の打ち比べを行った。

早速、動画で試打内容を確認する

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試打をするのは①“HONMA史上最大MOIの直進性追求ドライバー”本間ゴルフ『TW767』、②“ミスヒットに強くボールを強く弾き飛ばす”ヨネックス『EZONE GT MAX』、③“全方位の打点ブレへの圧倒的な強さを発揮”ヤマハ『INPRES DRIVESTAR TYPE/D』。いずれもメーカーはミスヒットに対する寛容性の高さを強調している。全てロフト10.5度、シャフトは純正のフレックスS。

3本を比べて見た目の印象の違いはどうだろう。

画像: 左からヤマハ『INPRES DRIVESTAR TYPE/D』、ヨネックス『EZONE GT MAX』、本間ゴルフ『TW767』

左からヤマハ『INPRES DRIVESTAR TYPE/D』、ヨネックス『EZONE GT MAX』、本間ゴルフ『TW767』

小島: 見た目に違いはありますか。

癸生川: いや、どれも大きすぎずって感じだよね。

小島: 公表値は全て460ccですからね。じゃあ一番左に向いて見えるのはどれですか。

癸生川: そんなに左に向いているというのはない。きれいなスッキリした顔です。

小島: では、見た目に顔の違いはないってことですか?

癸生川: うん、そう。

癸生川プロの目には、3機種ともオーソドックスな顔のヘッドに見えたようだ。では、機能的な違いはどうだろう。いつもどおりタイトリスト『プロV1』を使用し、試打開始!

■『TW767』をHS42m/s前後で打ってみる

画像: 本間ゴルフ『TW767』のトラックマン4のデータ(上)とGCクワッドのデータ(下)

本間ゴルフ『TW767』のトラックマン4のデータ(上)とGCクワッドのデータ(下)

【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●41.6m/s
ボール初速●62.3m/s
打ち出し角●12.5度
スピン量●2939rpm
降下角●38.9度
キャリー●218.5Y
飛距離●238.7Y
打ち出し方向●2.0度右
スピンアクシス●10.1度左
SIDE●7.4Y右

【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●1ミリトウ
Vインパクト●7ミリ低

癸生川プロの感想は、「弾きが良くて、球が強くて、飛んでる感じがする。このスピードで振るとシャフトもしなり過ぎず硬すぎずで、振り心地が良いですね」。

飛距離と振り心地の良さに関しては、『TW767 』はクラブスピード42m/s前後でかなり良いパフォーマンスを発揮するという結果が出た。他の2機種はどうだろう。

■『EZONE GT MAX』をHS42m/s前後で打ってみる

画像: ヨネックス『EZONE GT MAX』のトラックマン4のデータ(上)とGCクワッドのデータ(下)

ヨネックス『EZONE GT MAX』のトラックマン4のデータ(上)とGCクワッドのデータ(下)

【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●41.3m/s
ボール初速●61.7m/s
打ち出し角●12.4度
スピン量●2592rpm
降下角●34.7度
キャリー●213.1Y
飛距離●237.0Y
打ち出し方向●3.4度右
スピンアクシス●5.5度左
SIDE●6.6Y右

【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●7ミリトウ
Vインパクト●5ミリ低

癸生川プロの感想は、「いいね。スピンが少なくて球が強く感じます。前に行こうとする球。飛び方がイイ。しっかりつかまるし、シャフトのしなり方も凄い気持ちイイ。このクラブもこのくらいのスピードがいいんだろうな、たぶん」。

スピン量が少ないと感じた癸生川プロだが、それは数値でも確認ができるように本間ゴルフ『TW767』に比べて約350rpm少なかった。振り心地やシャフトのしなり具合に関してはやはりクラブスピード42m/sくらいが適正ではないかというのが癸生川プロの印象だ。

■『INPRES DRIVESTAR TYPE/D』をHS42m/s前後で打ってみる

画像: ヤマハ『INPRES DRIVESTAR TYPE/D』のトラックマン4のデータ(上)とGCクワッドのデータ(下)

ヤマハ『INPRES DRIVESTAR TYPE/D』のトラックマン4のデータ(上)とGCクワッドのデータ(下)

【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●41.3m/s
ボール初速●61.6m/s
打ち出し角●13.1度
スピン量●2736rpm
降下角●35.7度
キャリー●214.0Y
飛距離●237.7Y
打ち出し方向●2.9度右
スピンアクシス●12.6 度左
SIDE●2.3 Y左

【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●6ミリトウ
Vインパクト●5ミリ低

癸生川プロの感想は、「とてもいい球ですね。これくらいのスピード帯で打つと、球の高さとかスピン量とかシャフトの撓り方とか全てイイ。3つのクラブの違いは、多少のスピン量の差はあるけど、寛容性に関してはどれも高いと思います」。

『TW767』、『EZONE GTMAX』、『INPRES DRIVESTAR TYPE/D』の3機種共に、クラブスピード42m/s前後において良いパフォーマンスを発揮するという試打結果が出た。

■小島プロによる、さらに細かいデータの比較で3つの機種の特性と違いを検証していこう。

●スピン量が1番入らないのが『EZONEGT MAX』
スピン量は本間ゴルフとヤマハでほとんど変わらず、一番入らないのはヨネックス。だから落下の角度が一番低いのがヨネックスの34.7度。それでも最適打ち出し角と言われる30~40度の範囲内のちょうど真ん中あたりにあります。

●3機種のトータルの飛距離は変わらない
キャリーはスピン量が最も多く球が上がる『TW767』が一番出ています。でも『EZONE MAX GT』と『INPRES DRIVESTAR TYPE/D』はランが出るので、トータルの飛距離は『TW767』と比べて1ヤードちょっとしか変わらないです。

●3機種共にフェアウェイの真ん中付近に着弾
つかまり具合でいうとヤマハが一番で、次は本間ゴルフ、一番つかまらなかったのはヨネックス。とはいえ、つかまりが悪いということではない。その証拠に方向性は着弾点が本間ゴルフが7.4ヤード左、ヨネックスが6.6ヤード右、ヤマハが2.3ヤード左と、どれも真ん中付近にはいるので慣性モーメントの大きさは実証できていると思います。

結論

画像: 試打を担当した癸生川喜弘プロ(左)とデータ分析担当の小島慶太プロ(右)

試打を担当した癸生川喜弘プロ(左)とデータ分析担当の小島慶太プロ(右)

試打で打ち比べをした大慣性モーメントヘッドの本間ゴルフ『TW767』、ヨネックス『EZONE GT MAX』、ヤマハ『INPRES DRIVESTAR TYPE/D』の3機種のクラブ特性に関してどういう印象をもったのか、二人の結論を聞いてみよう

癸生川: 気持ち良く振って、曲がらず、飛ばしたい。そういう方には合いやすいんじゃないかなと思いますね。3機種に機能的な違いがあまりなかったので、構えた時に自分が良さそうだなと思ったモデルを探してみてください。

小島: 確かに、違いが出にくい結果でしたね。見た目もあまり変わらないし、弾道も違いがあまりない。ということはヘッドの色使いや見た目の好みとか、シャフトの振り心地などは違いが出てくると思うので、そのあたりで比べて欲しいなと思います。機能的には、どれもインパクトゾーンでヘッドが安定して戻って来やすいモデルになっているので、ドライバーショットが散って方向性に悩んでいる人は試してみると良いと思います。

国産メーカーの高慣性モーメントヘッドのドライバー3機種の打ち比べを行った今回の試打だったが、見た目も機能面でもさほどの違いが無いという結果になり、図らずも国産メーカーの日本人ゴルファー好みにフォーカスしたモノづくりに対する近似性が現われたかたちになったようだ。

みんなのゴルフダイジェストYouTube「みんゴル試打班ガチギアトラック」では、本間ゴルフ『TW767』、ヨネックス『EZONE GT MAX』、ヤマハ『INPRES DRIVESTAR TYPE/D』の3機種のクラブ特性に関してのより詳しい考察を行っているので、より詳しく知りたいという人は、そちらもぜひご視聴を。

[▶国産メーカーの約10Kモデルを試打! 動画はこちら]

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