
グレッグ・ノーマンのプライベートジェット機が墜落の危機に瀕していた
操縦歴40年を誇る70歳のノーマンはその日、自ら操縦桿を握りロサンゼルス国際空港(LAX)を出発してパームビーチに向かっていた。ところが上空で突然「バンッ」という爆音が響きフロントガラスが割れたというのだ。
オーストラリアのゴルフダイジェスト誌の独占インタビューで本人が語ったところによると、パイロット2名と同乗していたノーマンはフロントガラスが割れたためロサンゼルス国際空港に引き返し緊急着陸を余儀なくされた。
管制官とのやり取りのあとノーマンがまず思ったのは「くそっ、着陸だ!」。SNSでそう打ち明け「40年間のプライベートジェット飛行で2度目(の大事故)だ。LAXに戻って専門家に確認してもらった。皆さんありがとう」と投稿した。
グレッグ・ノーマンの公式インスタグラムで飛行機事故をチェック
世界中を飛び回るノーマンにとって飛行機での移動は必須。そのため「このような事態に遭遇したのは初めてではない。前回の緊急事態では高度3万フィート(上空約9000メートル)まで上昇したところでドカンという音がして一気に1万フィート(約3000メートル)まで急降下し減速した」。これは本人が生命の危機を感じた瞬間だった。
「長年飛行機を操縦してきて数々の面白い経験をしてきた。落雷、客室の火災、空母から離陸後に油圧系統が故障したことなど……」
また、ヘリコプターでも機体の故障でりんご畑に緊急着陸したこともあるというが、それらを“面白い”と言ってのけるのはさすが肝が据わっている。全英オープン2勝、PGAツアー通算20勝のカリスマはゴルフキャリアとさまざまな事業で巨万の富を築いてきた。
プライベートジェット所有歴も数十年に及ぶ。ホワイトシャーク(往年のニックネーム)の人生はかなりアドベンチャーだ。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年6月3日号「バック9」より