ドライバーのソール面にウェイトを配し、自分好みに弾道をフィッティングできるモデルは現代では当たり前になっています。その先駆けとなったのがテーラーメイド『r7クワッド ドライバー』でした。21年ぶりにミニドライバーとして復刻され、当時と同様にフェース側と後端にそれぞれ2つずつウェイトを搭載し、ミニドライバーながら幅広いカスタマイズが可能となっています。クラブ設計家の松尾好員氏によれば「ミニドライバーながらティーショットに重きを置いた設計になっている」と言います。前モデルの『バーナーミニ カッパー』と比較しながら考察してみた。

「2番ウッド」として使うのもあり

ここからは実測データをもとに凄腕シングルでもある松尾氏にクラブ分析と試打レポートをしてもらいます。試打および計測ヘッドは11.5度、シャフトは「Diamana SILVER TM55」でフレックスS。掲載数値はすべて実測値です。

ミニドライバーらしく操作性は抜群だ

クラブ重量が318.7グラムと非常に重いですが、クラブ長さが43.5インチと短い設定になっていることで、クラブの振りやすさの目安となるクラブ全体の慣性モーメントが289万g・㎠に抑えられています。計測数値のみで推察するとドライバーのヘッドスピードが44m/sくらいのゴルファーにとって、タイミング良く振りやすくなっています。

ヘッドはオーソドックスな形状。サイズはスプーンよりは大きいですが、ドライバーとして見れば25年くらい前の大きさです。そして前モデルよりも全体的に少し大きくなり、フェアウェイからのショットよりもティーショットを意識した設計意図を感じます。

画像: 『r7ミニ』は投影面積が大きく見える

『r7ミニ』は投影面積が大きく見える

実際に試打したところ、アドレスでは「テーラーメイド」にしては珍しいフックフェース設定が特徴です。さらに体積が310ccと小ぶりなので、通常のドライバーのような高いティーアップは必要ありません。試打シャフトは軟らかめの設定で、ヘッドスピードが40〜42m/sくらいのゴルファーでも扱えそうです。

11.5度仕様の標準のウェイト配置がフェース側に13グラムが2個、後方側に4グラムが2個になっています。そのため重心深度が浅く設定され、SS(スイートスポット)が低くティーショットでは低スピンの弾道が打ちやすいです。またフェース側のウェイトがトウ寄りに配置されており、標準配置ではフェース面のSS位置がトウ寄りのフェードバイアス設定です。

画像: 『r7ミニ』はウェイトが4つ搭載されており幅広いセルフフィッティングが可能になっている

『r7ミニ』はウェイトが4つ搭載されており幅広いセルフフィッティングが可能になっている

通常のドライバーよりも約15〜20ヤードくらい飛距離は落ちますが、OBしやすい様な狭いホール用のセカンドドライバーとしてセッティングするのもいいでしょう。さらにウェイトの配置を変えて自分好みにカスタマイズするのもおすすめです。

※週刊ゴルフダイジェスト7月22日号「ヘッドデータは嘘つかない!」より

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