今夏は記録的酷暑となったが、来年もそれを予測し、対策を練っているゴルフ場2例を紹介しよう。
画像: 後楽GCではコースで一番暑さを感じる場所に設置

後楽GCではコースで一番暑さを感じる場所に設置

まず岡山県にある後楽GCのケース──。

プレーヤーがもっとも暑さを感じるという打ち上げの6番パー5を上がり、7番ティーへ行く前に設置されたのはクーリングシェルター2台。これは仮設トイレを製造する同GCのグループ会社が製造した新商品で、便器の代わりに腰かけが置いてあり、その上には家庭用エアコンが付いている。小屋の前には"ペンギンハウス"と看板があり、洒落っ気たっぷり。ただ外から中は見えず仮設トイレにしか見えないのが少々難点か……。インには避難小屋に家庭用クーラーを付けている。電源は移動用バッテリーとケーブルを敷いた2本立てという。

「今年はあくまで来年のための“実験"と考えています。クーリングシェルターはデザイン的にお洒落な感じにしたいですね。外からも見えるようにし、何より便器に座っているような様子は改善したい。来年は4台導入したいと考えています。というのも、以前は熱中症になったお客様を救急搬送したことがありましたが、今年は設置以来、一度もありません」と同GC田中智取締役支配人。

同製品はリース契約で、2台で月15万円ほど。カートに付帯するクーラーと比べれば割安かもしれない。同GCは1992年開場。標高350メートルに展開する18ホールの丘陵コースだ。

2例目は福岡県にある小倉CC。エアコンを設置したスーパーハウス(プレハブのユニット小屋)を2ホールごとに1台設営。ただし、ホームページなどでもそのことは詳報していない。

「今年は2ホール歩いてどのくらい体温が上がるのか、クーリングシェルターに入ってどれくらい体温が下がるのかなどの実証実験をするための期間だと考えています。そのデータを踏まえて、来年の対策を考えようと思います」(同CC・二羽宏支配人)

同CCは1961年、九州17番目の倶楽部として開場。設計は名匠・上田治。2例のゴルフ場、来年の夏にどれくらい涼しくプレーできるか楽しみだ。

※週刊ゴルフダイジェスト2025年10月7日号「バック9」より

ゴルフ場が取り組む極暑対策

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