アイアンシャフトといえばスチールやカーボンだが、近年女子ツアーで使用する選手が増えているのがコンポジットシャフト。どんな特徴があって、どんなゴルファーに適しているのか? 週刊ゴルフダイジェスト10月7日号でギアに詳しい堀越良和プロに聞いている。「みんなのゴルフダイジェスト」でも紹介します!

4モデルを打ち比べ

実際に堀越プロに現在主流のコンポジットシャフト、4モデルを打ち比べてもらった。

「人気のコンポジットシャフトを打たせてもらって感じたのは、どれも思った以上にスピンが入りや
すい点。また、それぞれのモデルによって特色が異なりますが、どれも弾道が安定しているという2点でコンポジットシャフトの魅力を強く感じました」

では、それぞれのモデルでどういう違いを感じたか。

「トゥルーテンパーの『スチールファイバー』はスチールのようなしっかり感がありながら、カーボン特有のヘッドが走るような感覚もあります。スピンもしっかり入って、球も強い。どちらかというとややスチールに近いモデルという印象を受けました。元々、スチールでしっかりボールを打ち込
めていた人はこのシャフトを使うとしっくりきそうですね。次に、フジクラの『MCI』はヘッドが走ってくれる感覚がカーボンを彷彿させながらも、かといって余計にヘッドが動き過ぎない。従って、弾道も安定し、スピンも入ります。前作のこのモデルを打ったことがありますが、明らかに振り心地とスピン性能が進化していますね」

では、ヨネックスから出ている2つのコンポジットシャフトはいかがだろうか。

「レクシススチールコアの2つは、まるで真逆の動きをするモデルで打っていて面白かったです。『タイプL』は他のシャフトと比較しても打ち出しが高く球の上がりやすさが抜群です。それでいて、最高到達地点も安定していて、スピンも入りやすいです。かといって、カーボンの振り心地がありながらスチールのしっかり感もあり、やや重めのモデルを打ちましたが、実際の重さほど重量感はなく、キックポイントが先にあるので、払っても打ちやすいでしょう。一方、『タイプH』のほうは完全にアスリート向けのモデルと言えるでしょう。キックポイントも元調子で、しっかり打ち込める人におすすめできるモデルです。特に競技志向のゴルファーで、ある程度のパワーがありながら、ケガ持ちの人などにはこのシャフトが合ってそうですね」

スチールからカーボンに変更を検討している方は、一度コンポジットも試してみるといいだろう。

4つのコンポジット シャフトを打ってみた

【トゥルーテンパースチールファイバーi8CW】
重量:85グラム
キックポイント:中調子
フレックス:R、S
7Iスピン量:6606rpm

画像: トゥルーテンパースチールファイバーi8CW

トゥルーテンパースチールファイバーi8CW

スチールに近いしっかり感がある一方で、カーボンの要素も組み込まれていることによって、振り心地も確保されて、硬すぎることもない。スピンも入りやすく、スチールの感覚に少しだけやさしさをプラスアルファしたい人には相性が良いコンポジットシャフトだろう。

【フジクラMCI80】
重量:86グラム(S)
キックポイント:中調子
フレックス:R、S
7Iスピン量:6200rpm

画像: フジクラMCI80

フジクラMCI80

カーボンに近い振り心地で振り抜きやすくて、しなりを感じやすい。先端から剛性感が強く、ヘッドスピードを加速してくれると同時に、先端部の挙動も動き過ぎることなく、安定感も備える。スピンも入り、弾道も高くなりやすく、前作からより精度が高まった。

【ヨネックスレクシススチールコアタイプL 110S】
重量:118グラム
キックポイント:先中調子
フレックス:S、X(120のみ)
7Iスピン量:6090rpm

画像: ヨネックスレクシススチールコアタイプL 110S

ヨネックスレクシススチールコアタイプL 110S

先中調子のモデルで球を拾いやすい。打ち出しが高く、球が上がりやすい。同時にスチールのしっかり感が挙動を安定させてくれる。スピン量も申し分なく、高い球でグリーンを止めたい人とは特に相性が良く、払い打ち派のゴルファーにもおすすめだ。

【ヨネックスレクシススチールコアタイプH 110S】

重量:112グラム
キックポイント:元調子
フレックス:S、X
7Iスピン量:7100rpm

画像: ヨネックスレクシススチールコアタイプH 110S

ヨネックスレクシススチールコアタイプH 110S

アスリート向けの元調子モデルらしく粘り感があり、しっかり振り切れればスピンも入りやすい。ある意味スチールよりもハードに感じるが、カーボン特有の衝撃吸収性も備えているためひじや手首などの関節部にケガの不安があるゴルファーにおすすめ。

コンポジットシャフトの重量選択に注意!

「スチールよりも30~40gほど軽いモデルを選びましょう」
「スチールシャフトと質量が異なり、コンポジットシャフトのほうが明らかに肉厚に作られているため、同じ重さで選ぶと、かなり重量感を感じます。使っているスチールシャフトの重さにもよりますが、30~40グラムほどを目安に軽いモデルを選ぶといいでしょう。私の場合、普段120グラム台の
スチールを使っていますが、コンポジットシャフトの場合は80グラム台のモデルが最適でした」(堀越プロ)

画像: 軽いモデルがおすすめ

軽いモデルがおすすめ

PHOTO/ Yasuo Masuda 
THANKS /クレアゴルフフィールド

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