教えてくれた人/パッティング専門の平田智コーチ

平田智パッティング専門コーチ(左)右は菅楓華
エンジョイゴルフ ゴルフスタジオ&パッティングラボラトリー福岡でツアープロからアマチュアまで教える。初優勝を挙げた菅楓華や昨年、アマチュアでステップ・アップ・ツアーを制し、プロテストに合格した都玲華を教える。
ゴルフボールのラインの種類と効果①
パッティングは、ゴルフスコアの約4割を占めるとも言われる重要な要素です。ティーショットやアイアンショットでいくら良い位置につけても、最後の一打であるパットが決まらなければスコアはまとまりません。プロゴルファーでも1メートルのパットを外すことがあるほど、繊細でプレッシャーがかかる場面です。そのような中で、多くのゴルファーが頼りにしているのが「ボールに描かれたライン」です。

パットの際に手助けしてくれるラインの引き方や色でその効果は変わるという
ボールの表面にはメーカーによる標準的なロゴやマークがありますが、近年では「一本線」「複数の線」「矢印」「T字」「サークル状」など、狙いや転がりをサポートするためのデザインが数多く登場しています。さらに、自分でマジックを使って好きな場所に線を引き、オリジナルのガイドラインを作るゴルファーも少なくありません。
この「ライン」を使うかどうか、またどのデザインを選ぶかはプレースタイルや性格によって大きく異なります。方向性を強く意識する人にとっては心強い武器となりますし、逆に「感覚を大事にしたいから使わない」というゴルファーもいます。いずれにせよ、ボールのラインは単なる飾りではなく、パッティングの成否に直結する実践的なツールなのです。
それでは、具体的にどのような種類があり、それぞれがどんな効果をもたらすのかを見ていきましょう。
① 真っすぐ1本ライン
最も基本的でオーソドックスなタイプ。ラインをカップ方向に合わせることで、打ち出しの方向を明確にできます。
余計な情報がなく、構えたときの視覚がシンプルなので、迷いなくストロークに入れるのが特徴。まっすぐ構えたい人、ショートパットの精度を上げたい人に最適。
向いているタイプ:「方向性重視」「シンプル思考」
② 十字ライン
縦線と横線が交わる「+」型。フェース角を確認しやすく、構えのスクエア感を作りやすいデザインです。縦線が“打ち出し方向”、横線が“フェース面の向き”を示すため、セットアップ時の確認に非常に効果的。
構えのズレが出やすい人や、フェースの開閉を抑えたいプレーヤーにおすすめ。
向いているタイプ:「フェースをまっすぐ合わせたい」「アライメント重視」
この他にもプロが多く使うラインなど様々な種類がありますので、次回もラインとその効果などをご説明させていただきます。
文/平田智(パッティング専門コーチ)
取材協力/エンジョイゴルフ福岡






