
解説/堀越良和
豊富な試打経験に裏打ちされた知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発に携わる、“キング・オブ・試打”。クレアゴルフフィールド所属
近年のツアーでは、FWの定番の3Wと5Wの2本から16.5度の3HL(4W)や21度の7Wを入れる選手が、国内外の男女問わず急増している。メジャー通算2勝のダスティン・ジョンソンや昨年のアジアンツアーを制した比嘉一貴はこの2本をセットで入れる。プロが16.5度と21度を入れる理由を堀越良和プロに聞いた。
「近年、ドライバーの飛距離性能を追求する流れで、ボールの低スピン化が進んでいます。スピンが入らないと、FWの影響は大きく、球を上げることが難しいです。15度の3Wから16.5度の3HL、18度の5Wから21度の7Wに変更し、ロフトのあるクラブで打ち出しを上げ、キャリーを出していくことを狙って、3HLと7Wを入れる選手が増えています。これが昨今のツアーのトレンドになっています」

プロが16.5度と21度を入れる理由とは?
16.5度と21度はアマチュアにも最適
最新モデルの3HL(4W)と7Wを集め、計9モデル18本を堀越プロに試打してもらった。
まずは、堀越プロが飛距離が出やすいと評価した3モデル。1つ目は、タイトリスト「GT2」。
「GT2の16.5度は打ち出しが高く、スピンも入ってくれるし、初速も出ます。加えて、スイートエリアが広いので、ミスにも強く、ショットの平均点を上げてくれます。7Wはクラブが短めですが、簡単に球が上がります。GT2は顔が小ぶりなので、構えても非常に締まって見える。実際に打っても、16.5度も21度もしっかり打ち出すことができつつ、強い球が出るので、飛距離が出やすいです」
続いて、キャロウェイの「クアンタムMAX」。
「初速も速いですが、とにかく球が上がりやすい。下めに当たっても球が上がってくれるのでとても楽です。3HLも7Wも共通で、球が上がるし、飛んでくれる。どちらの番手も弾道を上げて飛距離を出したい人におすすめですね」
飛距離が出るモデル3つ目がテーラーメイドの「Qi4D」。
「初速の速さが群を抜いていて、今回試打したなかで一番飛距離性能に優れていました。すっきりした顔立ちに、フェースアングルがオープンで左へのミスの気配がないです。構えた時点で飛びそうなワクワク感があり、実際に打ったら余りある飛距離性能に驚きました。しかし、飛びに特化しているだけかといわれるとそうではなく、打ち出しの高さや寛容性など及第点以上の性能でした」
16.5度+21度の組み合わせをおススメする3つの理由
1.プロの間でもこの組み合わせが増えている
ボールの低スピン化はプロのセッティングにも影響を及ぼしている。よりロフトのあるFWを選択し、ボールの低スピン化に対応しているのだ
2.16.5度は飛距離が出て球が上がる
ロフトが寝ている16.5度であれば、適正な打ち出し角とスピン量が入ることで、弾道が安定し、3Wよりキャリーが伸びることも
3.21度なら5Wより圧倒的にやさしい
21度の7Wなら、クラブの重心が深く、高い打ち出しから高弾道の球になりやすい。また、クラブが短くなることから、ミートもしやすい
飛距離が出る3モデル
打ち出しの高さに思わず堀越プロも舌を巻いた
キャロウェイ クアンタム MAX 3HL&7W
「球が上がりやすい設計であることは間違いないです。3HLも7Wも下めのヒットにも球が上がってくれて、初速のロスも少ないです。3Wが苦手な人でも3HLなら簡単に球が上がりますし、7Wは実戦的な一本ですね」

素材:17-4ステンレススチール+ トライアクシャル・カーボン+スピードウェーブ2.0(ボディ) マレージング鋼C300(3HLフェース) カーペンター455スチール(7Wフェース)
爽快な弾き感のある打感で強い球が出る
タイトリスト GT2 16.5度&21度
「3HLは打ち出しが高く、キャリーが出る。特にスイートエリアが広いので、ミスショットになりにくく、やさしさも備えています。7Wの場合、短めながら、簡単に高さも出て、楽に打てます」

素材:ステンレススチール+ シームレスサーモフォームクラウン(ボディ) 鍛造465ステンレススチール(フェース)
分厚いインパクトで圧倒的な飛距離を生んだ
テーラーメイド Qi4D 3HL&7W
「アスリート好みな顔つきで初速と飛距離性能は抜群でした。3HLは構えたらフェースが見やすく、球が上がりそうな安心感があり、7Wはやさしく飛ばせる5Wのようでした。打感も澄んだ感触で心地よかったです」

素材:450SS+ インフィニティカーボン(ボディ)450SS(フェース)
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3Wを抜き「16.5度と21度」を入れる最新セッティング。飛距離特化型モデルの圧倒的な初速とキャリーの恩恵は、もはやプロだけのものではありません。
しかし……実際のラウンドで我々アマチュアがフェアウェイウッドに求めるのは、一発の飛び以上に「芝の上からでも確実に球が上がり、ミスヒットを助けてくれる“やさしさ”」ではないでしょうか?後編では、アベレージゴルファーのスコアメイクを劇的に変える本命ギアを一挙公開!
● やさしく打てる3モデル:
「ゼクシオ14」や「ピン G430 MAX」など、短尺設計や深重心でとにかく球が拾いやすい、お助け度MAXのモデルを徹底比較。
● バランス型3モデル:
構えやすい顔、澄み渡る打音。「ホンマ」や「ロイコレ」など、所有感と実戦力を兼ね備えた名器たち。
● セッティングの鉄則:
なぜFWは「同じモデル」で揃えないとスコアを崩すのか? 意外と知らない3つの理由。
ツアーのトレンドを取り入れつつ、あなたのミート率を最大化する「黄金の組み合わせ」が必ず見つかります。セッティングの常識が変わる後編は「週刊ゴルフダイジェスト」4月7日号、もしくは以下のMyゴルフダイジェストでぜひご覧ください!
続きはMyGDで後半は有料記事になります
PHOTO/Yasuo Masuda
THANKS/クレアゴルフフィールド
※週刊ゴルフダイジェスト2026年4月7日号より



