レッスンプロを育成(指導)するレッスンプロの先生が教える「ゴルフの教科書(基本)」。今回は「力まない方法」について解説する。【レッスンプロの先生とレッスンプロの教科書から学ぶゴルフの基本120】
画像: 「左手親指の付け根を締めること」、これ重要なポイントです

「左手親指の付け根を締めること」、これ重要なポイントです

アドレスからフィニッシュまで「力加減は最大握力の3分の1」

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アドレスからフィニッシュまで「力加減は最大握力の3分の1」

GD ショットの調子が悪くなって悩んだり迷ったりしたときに、いい状態に戻すためにはどうすればいいか。原田プロのメソッドのなかでスウィングの基準が9つあって、それを確認することで、調子を取り戻しやすくなることを学びました。9つのなかにはグリップの基準がいくつかあります。

原田 グリップの基準はいかに脱力できるかがポイントです。「力加減は最大握力の3分の1」、そのための握り方が目安ですね。

GD グリップは「左手親指の位置を12時5分、右手は薬指、中指の第2関節のしわがグリップの真下」にするという基準の重要性について改めて教えてください。

原田 これはフェースの向きをインパクトで適正に保つための基準です。ただし大前提として、親指と人差し指の付け根をしっかり締めて隙間を作らないことが、何よりも重要です。ここが締まっていないと、いくら親指の位置を12時5分に合わせてもまったく意味がありません。締めが甘いと、左手の小指、薬指、中指の3本でしっかりと握ることができず、手のなかでクラブが遊んでしまう。それを抑えようとして、今度は余計な力みが生じてしまうという悪循環に陥るんです。

左手親指の付け根を締めることが最大のポイント

画像: 左手親指の付け根を締めることで、左手甲が反り、結果として左わきが締まり、グリップの力みもなくなる

左手親指の付け根を締めることで、左手甲が反り、結果として左わきが締まり、グリップの力みもなくなる

GD 左手親指の付け根を締めることで、左手甲が反り、結果として左わきも締まってきますね。

原田 その通りです。その前提の上に、左手親指を時計の文字盤の12時5分の位置に置きます。これが12時ちょうどだと、上から見てほかの4本の4指が見えすぎてしまい、スライス気味のグリップになります。逆に12時10分や15分の位置まで右にずれてしまうと、今度はフックが強すぎてフェースがかぶってしまう。真っすぐなボールを打つためには12時5分の位置が、最も適正なインパクトを迎えられるスタートラインなんです。

GD 右手の握り方についてもお願いします。

右手は薬指と中指の第2関節のシワがグリップの真下にくるように握る

画像: 右手は薬指と中指の第2関節のシワがグリップの真下にくるように握る

右手は薬指と中指の第2関節のシワがグリップの真下にくるように握る

原田 右手の薬指と中指の第2関節のシワが、グリップの真下にくるように握ります。このシワが自分から見て左側に見えればフック、右側に見えればスライスになりやすい。グリップが狂ってしまうと、その後のスウィング全体で調整しなければならなくなり、上達を妨げる大きな原因になります。

GD 左手親指だけでなく、右手の第2関節の位置も大事なのですね。右手にも意識を持ちたいと思います。

原田 でもね、右手の親指の位置を気にしすぎると力が入ってしまうので、あくまでも構えるときに薬指と中指の第2関節のシワの位置を意識することだけにとどめてください。

GD 確かに右手親指に意識を向けると力んでしまう気がします。第2関節を定位置に合わせる。細かいですが非常に重要なポイントですね。これが「力加減は握力の3分の1」につながるわけですね。

原田 私が長年言い続けている「脱力はアクセル、力みはブレーキ」という考え方に基づいています。多くの人は遠くへ飛ばそうとしてグリップを強く握りすぎてしまいますが、それでは腕や肩、上半身全体が硬直してしまい、逆にヘッドスピードは上がりません。私が握力計で自分の握力を測ると、マックスの力は45キロほどですが、実際にクラブを握る力はわずか15キロ程度です。まさに3分の1なんですね。

右手は添えるだけ、左手の3本指で握る

画像: 右手は添えるだけ、左手の3本指で最大握力の3分の1の力を維持する

右手は添えるだけ、左手の3本指で最大握力の3分の1の力を維持する

GD それも左手の中指、薬指、小指の3本だけで、ほかの7本は添えておくだけですよね。

原田 ええ。右手は添えるだけで、基本的には握りません。左手の3本指で最大握力の3分の1力を維持する。これが重要です。アドレス、トップ、フィニッシュの3カ所で3分の1を維持する感覚が大事ですよね。

GD 私はトップでグリップとクラブを置き去りにするようなイメージで下ろしてくると、うまく脱力して振れました。このイメージは正しいでしょうか?

原田 3分の1の握力で振るには脱力は不可欠です。そのイメージはいいですよね。アドレス、トップ、フィニッシュの3点で「今は3分の1だな」とセルフチェックできるようになれば、スウィング全体の流れがスムーズになります。

GD 原田プロはあまりインパクトを意識してはいけないとの考えですが、あえて質問します。インパクトも3分の1ですか?

原田 インパクトでは自然に力が入るものです。だからね、それは意識しなくていい。アドレス、トップ、フィニッシュで力みがなければ、ヘッドは自然に走ってくれますよ。

●原田伝一( 全日本ゴルフスクールプロ指導者連盟理事長)

はらだ・でんいち。1955年、横浜市出身。80〜82年、US・NGFインストラクターセミナー参加。ゴルフ指導者について研究を積む。83年、NGF日本ゴルフ財団チーフインストラクター就任。2010年、一般社団法人 全日本ゴルフスクールプロ指導者連盟理事長に就任。数多くのレッスンプロを世に送り出している。

撮影協力/ 世田谷ゴルフスクールTAJIMA、梅里CC、ENゴルフレンジ、東名CC

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