「辛抱」と「攻め」が生んだ逆転劇――伴翔太郎が今季2勝目

伴翔太郎がACNツアー今季2勝目を飾り、ランキング2位に浮上。27年前半戦のほとんどの試合に出場可能だ
最終日、首位と2打差の3位タイからスタートした伴翔太郎が、圧巻の集中力を見せた。朝からの雨で柔らかくなったグリーンに対し、「アグレッシブに攻めていかなければならない」とメンタルを整えてティーオフ。バック9でも攻撃的な姿勢を貫き、最終ホールでのバーディ締めを含む「66」をマーク。通算15アンダーまで伸ばし、見事な逆転優勝を飾った。
優勝賞金396万円と通常大会の1.5倍となる優勝ポイント810ptを獲得した伴は、年間ポイントランキングでも大会前の7位から2位(1587.005pt)へジャンプアップ。「自分の中で辛抱強くやることを言い聞かせていた」と振り返りつつ、「ゴールはもちろんアメリカに帰る、PGAツアーでプレーすること」と世界を見据えた。
一方、1打差の通算14アンダー単独2位に入ったのは、会場である取手国際GC所属の伊藤有志だ。大会前はランキング23位と裏シード圏外にいたが、ホストコースの意地を見せる素晴らしいプレーで405ptを獲得。一気にランキング8位(835.297pt)へと跳ね上がり、見事な大逆転劇で来季の出場権を掴み取った。
木村太一が年間王者に輝く――「黄金の同期」を追う2027年フルシード獲得

木村太一が26年ACNツアー年間王者に輝いた
今大会で予選落ちを喫する痛恨の展開となった木村太一だが、今季2勝を挙げて積み上げた1623.907ptを守り切り、見事ACNツアー年間王者(ランキング1位)の座を獲得した。この結果、木村には2027年ツアートーナメントの1年間にわたる優先出場資格(フルシード)が授与される。
日本大学時代には桂川有人や清水大成と同期で切磋琢磨し、大学3年時には中島啓太らを抑えて「日本アマチュアゴルフ選手権」を制した屈指の逸材。一足先にレギュラーツアーで輝きを放つ同期たちを追いかけ、苦節を経て掴んだ念願の頂点だ。予選落ちの悔しさを噛み締めつつも、来季はいよいよレギュラーツアーの主役として勝負の舞台へ挑むことになる。
「裏シード」を巡る乱打戦――ベテランの貫禄と新星たちの躍進
そして、ランキング2位から20位までに与えられる「2027年ツアートーナメント前半戦の出場権(通称:裏シード)」を巡る戦いも激しさを極めた。20位の杉山知靖(557.073pt)と21位の櫛山勝弘(551.392pt)の差はわずか5.681ポイント。たった一打が明暗を分ける激闘の末に職場を掴み取ったのは、実績あるベテランとフレッシュな新鋭たちだ。
来年44歳を迎えるベテラン松村道央は、今大会で10位タイに入りランキング7位(850.296pt)を確定。レギュラーツアー5勝の熟練の技と粘り強さで裏シードを確実なものとした。
一方で、若手新進気鋭の勢いも際立った。
● 安保卓哉(ランキング9位 / 746.966pt):早稲田大学卒のツアールーキーが最終戦7位タイと健闘し、来季前半戦のチケットを獲得。
● 真鍋和馬(ランキング10位 / 730.816pt):プロ2年目にして堂々のトップ10入りを保持。
● 加藤金次郎(ランキング11位 / 714.378pt):最年少ACNツアー優勝を果たした10代の期待の星がしっかりと権利を獲得。
● 森下響(ランキング17位 / 583.069pt):逆輸入プロでコーチは目澤秀憲。
● 内山遥人(ランキング18位 / 579.231pt):25年ドライビングディスタンス2位の315.39ヤードを誇る飛ばし屋。
● 小田祥平(ランキング19位 / 577.075pt):レギュラーツアーでもシード権争い(10月30日現在で66位)をしている専修大学卒の新星が一足早くACNツアーの裏シードを確定させた。
4日間72ホールというタフな設定を戦い抜いた選手たちが、2027年シーズンのツアートーナメントという新たな大海原へ羽ばたいていく。彼らがレギュラーツアーの舞台でどのような旋風を巻き起こすのか、今から楽しみでならない。
写真/大会提供
