こんにちはケンジロウです。サウサンプトンのシネコックヒルズGCからお届けしております。USオープンの練習ラウンド月曜日が終わりました。今日の話題は星野陸也くんです。
日本の全米オープン予選会で補欠の1番だった彼ですが、繰り上がりでの出場が急きょ決まり、バタバタと準備をして日曜日にアメリカにやってきました。昼間にニューヨークのJFK空港に着くなりそのままコース入り。そして夕方からハーフを回るなど精力的に動きました。
今日の月曜日は朝早くから1ラウンド回ってしっかりとコースチェック。「時差ボケなんて全然感じません」(星野)と日が傾くまで念入りに練習をしていました。いやー、若いって素晴らしい。
その星野くん、急きょ来た割には意外と準備万端で、全米オープン用にいくつかの秘密兵器ギアを持ってきていたんですよ。
そのひとつがウェッジ。ローバウンス、ミドルバウンス、ハイバウンスとバウンス違いで3本のウェッジを持ってきていて、今日の練習ラウンドでは、どのタイプのバウンスがコースに合うのか、確認をしながら回っていました。
「今日ラウンドしてみて、このコースにはバウンスの少ないローバウンスのウェッジがハマりましたね。けっこうボールが沈むので、バウンスがあるようなウェッジだと地面にはじかれちゃうんです」(星野)
ちなみに日本の試合ではいつもミッドバウンスのウェッジを使う機会が多いそうです。ローバウンスは日本の試合だとポッコン(注:フェース上側に当たるミス)してしまいそうで使いづらいとのこと(ボールが芝に浮いているコースが多いので)。
また長いクラブにも工夫があって、3番アイアンと4番アイアンのシャフトを少し球が上がるものに替えてきました。3番がKBS、4番がダイナミックゴールド(DG)の軽量シリーズに(それ以外のアイアンはDGのX100)。
「ロングアイアンで止められる球が必要だろうなと思い、シャフトを替えてきました。ダイナミックゴールドと同じようなしなりで球がつかまるシャフトを選びました。実際に球の高さが上がって、楽に打てますよ」(星野)
練習ラウンドも入念に行い、かなり準備万端で初の全米オープンに臨んでいる星野くんですが、そこはまだ22歳の若者、「スピースと一緒に写真撮ってもらっていいっすか?」(星野)と記者に撮影を頼んでくるあどけない部分も。
そこで、「タイガーとは写真撮らなくていいの? あそこにタイガー・ウッズいるよ」と星野くんに水を向けると、「マジっすか、撮りたいっす」と自分の練習もそこそこに急にソワソワ。練習中も後ろのほうの打席にいるタイガーをチラッチラッと見るなど、落ち着きがない様子(笑)。
そして意を決してタイガーに突撃して撮った写真がコチラ。
タイガーとの撮影が無事に成功したあと、タイガーの横の打席にいたジェイソン・デイは撮らなくていいの? と聞くと、「デイはいいっス。ピクチャー野郎って思われたくないんで」と“天然”なコメント。
いやー、この大胆さ、なんか頼もしい……。さあ、明日は誰と写真を撮ろうか、星野くん。
ちなみに海外で車を運転するのも初めてで、ここ2日で2回ほどウィンカーとワイパーを間違え、1回左車線に入りそうになったみたいです(笑)。
撮影/岡沢裕行