ひざからひざの振り幅で50ヤード飛ばせる?
では、ダウンスウィングでドンドン加速をさせるにはどうしたらいいのか、ポイントを言いますね。このドリル、こんなに小さな振り幅でも、実はけっこう体幹の力を使っているんです。
たとえば、3メートルの距離で右足の内側から左足の内側と振り幅を決めたら、手でパターを振るという感覚をできるだけ出さないで、腹筋に力を入れて体幹を安定させ、左右の腹斜筋を締めながら使ってクラブを上げ下げしていきます。

バックスウィングを足の内側でヘッドを止めるくらいです
せっかくバックスウィングをコンパクトに収めたのに、フォロー側でヘッドを大きく出してしまうような打ち方になる人が多いと思いますけど、これはすくい打ちなどになってエネルギーロスを生じさせるので、やっぱり距離がマチマチになってしまうんですね。
フォロー側もバックスウィングで上げたときと同じくらいの振り幅で、しっかり体幹を使ってヘッドを止めていきます。そのときにも、ヘッドをピタッと止めようとするとストロークやヘッドにブレが出てしまうので、最後にヘッドが静かに止まるイメージでやってみると上手くいくと思いま~す。
パットの場合、最初に2メートルから始めて、3メートル、4メートルと距離を伸ばしていき、コンパクトなトップからフィニッシュで、しっかり加速感をもった打ち方で距離を出せるようにしていきましょう。

これくらいの振り幅でしっかりと3メートルを届かせようと思うと体幹の安定は必須です!
もちろん、このドリルはショットにも効果があります。コンパクトに上げて、ダウンで加速をさせる時に、体幹、特に腹筋や腹斜筋を締めながら使う動きを覚えたら、次は練習場でショットにつなげていきます。
まずは、9番アイアンなど短い番手を使いましょう。そして、クラブヘッドが右ひざの高さから左ひざの高さまでを動く振り幅で10ヤードの距離を打ってみます。意識するのは腹筋や腹斜筋ですよ。
それができたら、今度は40ヤード、50ヤードというふうに同じ右ひざから左ひざの振り幅の中で、スウィングスピードだったり、インパクトの強さだったりを増していくことで距離を延ばしていきます。こうすることで、小さな振り幅の中で最大出力をアップさせる感覚が分かってくると思います。
ドライバーを持ったときも、この最大出力の出し方のイメージを持って振ることで、効率良くボールを飛ばすことができると思います。車も燃費が良いほうが売れてますよね! 無駄な大振りから、コンパクトで効率良くパワーが出せる省エネ型スウィングで、バンバン飛ばしてきましょ~う!
撮影/三木崇徳 協力/ヒルズゴルフアカデミー
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