完璧なスピン量とミート率を目指したステルス2プラスのヘッド
「スコッティのステルス2プラスはロフト8度ですが、リアルロフトは7.9度。ライ角はネックで1.5度の調整を入れて59度にしています」
「これはテークバックの始動を彼のイメージするラインに乗せるためのカスタマイズ。ソールウェイトは前部18グラム、後部19グラムに変更。ヘッドのバランスは球の強さだけでなく、フィーリング上とても重要ですから」
ちなみに通常のステルス2プラスのウェイトは、前後とも15グラム。
「シャフトはベンタスブラック。彼が好む硬めのフィーリングに合わせて先端を1インチチカットした45インチ。さらに彼はグリップのフィーリングがとても繊細で、テープの巻き方もスコッティ専用です」
「モデルはツアーベルベットの58でテープは6重巻き。ただし、単純に6枚を重ねて貼らずに、シャフトに沿ってパラレルに、なおかつテープの端が同じ部分に集中しないようずらしながら貼り重ねます」
「もともとポテンシャルの高いステルス2プラスを、ライ角・ロフト角・ウェイト・シャフト・グリップの調整によって完璧なミート率とスピン量のドライバーに仕上げています。手間のかかる作業ですが、彼がこのドライバーで活躍すれば、それでベスト!」
スリクソンの3Iと4Iはシェフラー本人から「打たせてほしい」
2本のロングアイアンは契約外のスリクソンZU85。スリクソンのPGAツアー担当に聞いた。
「3Iは2019年、4Iは2022年からです。当時、ツアーの練習場で契約選手へZU85を組んでフィッティングしていたら、横で見ていたシュフラー選手が声を掛けてきました。『打ってみたい』となり、打つと弾道や飛距離、打感も気に入り、その日にバッグにイン。以来、気に入って使っています」
バックフェースの鉛は、シェフラーとコーチ(ランディ・スミス)で相談して貼ったもの。一度も剥がしたり、張り替えたりせずに使っている。シャフトはスチールとカーボンを一体化したモーダス³GOST。
3Wはステルス2プラスではなく、飛距離性能とやさしさに特化したステルス2のロフト15度。シャフトはドライバーと同じベンタスブラックが入る。
50度と56度のウェッジは、タイトリスト・ボーケイデザインSM8。バックフェースにはSS(スコッ
ティ・シェフラー)のスタンプ。LWはボーケイのウェッジワークスでロフトは60.5度。
パターはスコッティ・キャメロン タイムレス ツアータイプGSSプロト。タイガーや松山英樹が使うキャメロンパターと同じGSS(ジャーマンステンレススチール)製の削り出し。ヒールにはTOUR TYPEの刻印。
ボールはプロV1。「僕はプレー中、1打ごとに違う弾道をイメージして打つタイプ。このボールはそれにしっかり応えてくれる。それが使う理由です」(シェフラー)
スピンを操りやすいクラブとボール
1W/ステルス2 プラス ドライバー(8度)・ベンタスブラック(7X)
3W/ステルス2 フェアウェイ (15度)・ベンタスブラック(8X)
3I・4I/スリクソン ZU85 (20度・23度)・N.S.プロ モーダス³ GOST HB10(X)
5I~PW/テーラーメイド P7 TW アイアン・DG ツアーイシュー(X100)
AW・SW/ボーケイデザイン SM8(50度・56度)・DG ツアーイシュー(S400)
LW/ボーケイデザイン ウェッジワークス プロト(60.5度)・DGツアーイシュー(S400)
PT/スコッティ・キャメロン スペシャルセレクト タイムレス ツアータイプ
BALL/タイトリスト プロV1
※スペックとスタッツは5月29日時点
※週刊ゴルフダイジェスト2023年6月6日号より(PHOTO/Blue Sky Photos)