PGAツアーのアジア圏マーケティングディレクター、コーリー・ヨシムラさんがチョイスした記事や選手たちの知られざるインサイドストーリー。PGAツアーの下部コーンフェリーツアーで奮闘している大西海斗と、父親のような存在としてサポートする丸山茂樹との絆。

ショートゲームとマネジメントが鍵

画像: 大西魁斗は今年、コーンフェリーツアーに参戦中。6月末の時点で14試合に出場、アスタラチリクラシックの7位タイが最高位

大西魁斗は今年、コーンフェリーツアーに参戦中。6月末の時点で14試合に出場、アスタラチリクラシックの7位タイが最高位

丸山茂樹プロはコーンフェリーツアーで戦う大西魁斗選手を「もう一人の息子のような存在」と言います。PGAツアーで3勝を挙げている丸山プロは、松山英樹選手と並ぶ複数回優勝の達成者です。

1998年のプレジデンツカップ(大陸別対抗チーム戦)では、出場した5戦で全勝し、世界中から脚光を浴びました。笑顔ですごいことをやってのけた彼に、ついたニックネームは「笑顔の暗殺者(スマイリング アサシン)」

そんな丸山プロと、大西魁斗選手が関わりを持つようになったきっかけ。 「小さい頃から(丸山プロの息子の)奬王と仲がよかったので、遊びに来たときゴルフを見てあげたり、一緒にラウンドしたりしました。もう一人の息子といった感じです」

画像: 丸山奬王(23歳・左)と大西魁斗(24歳)は幼なじみ。「もう一人の息子のような存在です」(丸山茂樹)

丸山奬王(23歳・左)と大西魁斗(24歳)は幼なじみ。「もう一人の息子のような存在です」(丸山茂樹)

シーズン当初、パッティングに苦しんでいた大西選手に丸山プロは度々アドバイスをしたという。「ここまで苦しむとは思っていなかった」と言う彼に、丸山プロはどんなアドバイスを送ったのでしょう?

「試合が終わるたびに、メールをもらうので僕なりに助言します。メンタルな部分が多いですね。今の練習は、この先、必ず結果になる、と伝えます。ゴルフは調子がよくてもスコアが出ないことがある。ドライバーやアイアンがよくても、パッティングやアプローチが悪かったらスコアになりません」

「具体的にはアプローチの打ち方、リズム、テンポ、あとはその状況に合わせて、どういうアイデアが必要か、などを伝えます。アプローチはイマジネーションが大事。自分のイメージをしっかり持って、どんな球で、どんなスピンをかければいいかを決めるべき、と」

画像: 大西魁斗は、丸山親子との縁から内藤雄士プロを紹介され、現在もコーチングを受けている。(写真は2023ソニーオープン)

大西魁斗は、丸山親子との縁から内藤雄士プロを紹介され、現在もコーチングを受けている。(写真は2023ソニーオープン)

今後、彼がアメリカで成功するためには? 「僕がアメリカで成功した要因は、アプローチとパッティング。魁斗はロングゲームに問題はないので、やはりショートゲームが課題。日本より、グリーンもその周囲も難しいので、まず、そこと向き合わなければ。そして、アプローチを頑張って寄せた、次のパットをいかに沈め切るか。しっかりコースマネジメントをして、ホールやコースの戦略を立てる。ゴルフ場と仲良くすることが大事です」

丸山プロは大西選手にこんなエールを送ります。「英語もしゃべれますし、アメリカで活躍できる要素はいっぱいある。自信を持って頑張れば、結果は必ず出ます」

※週刊ゴルフダイジェスト2023年7月4日号より(ARRANGE/Mika Kawano PHOTO/Blue Sky Photos、本人提供)

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