ドライバーはテーラーメイドのQi10 LSとツアーAD VFの組み合わせ。この時は、ロフト10.5度を9.75度に調整、フレックスと重さは6Xを挿していた。ラウンド数は少ないが平均飛距離304ヤード(ツアー平均294.2ヤード)を記録した。
どんな振り心地&性能なのか、ギアに詳しい癸生川(けぶかわ)喜弘プロに、ずばりのスペックを用意して試打してもらった。
「Qi10 LSはロースピンモデルですが、タイガーがこの前に使っていたステルスプラスよりスピンが入ります。スピンが入るのはマイナス要素と捉えがちですが、スピンコントールが得意な選手はスピンが入ったほうが、弾道が安定しスコアメイクしやすいもの。さらにタイガーの技術ならば、スピンを増やすことよりも減らすほうが簡単なはず。ツアーAD VFはドローとフェードを打ち分けやすく、弾道を操りたいタイガー好み。イメージしたスピンが入るドライバーと、飛距離系のツアーB Xボールで組み立てようとしていたのではないでしょうか」
癸生川プロが言うように、この週、タイガーがバッグに入れたボールはツアーB X(2024年モデル)。2016年からブリヂストンのボールを使用し、ツアーB XSが長い間エースだったが、昨年から飛距離性能に長けたツアーB Xと使い分けるようになっていた。会場のリビエラCCはアップダウンがある7322ヤードのパー71。超長い距離設定ではないが、自分のコンディションなども考慮したのかもしれない。
3Wは、使い慣れたSIMとQi10 TOURを試していたが、試合はQi10 TOURを使い、ドライバーと同じツアーAD VFを挿していた。
アイアンはパーソナルモデルのP7 TWで、4IからPWまで。3Iは中空ヘッドのP770。そして、ウェッジは2本のみ。ウェッジ本数を増やすセッティングが目立つなか、タイガーは一貫してSWとLWの2本態勢。2本ともタイガーグラインドのテーラーメイドMG4 TW。シャフトはアイアンよりも軟らかめのフレックスS400。これも長年変わらないスペックだ。
パターは、スコッティキャメロン ニューポート2 GSSプロト。タイガーはパターを替えないトッププロのひとり。パターだけでなく、細めのグリップも、握り方も、構えも、ストロークも変わらない。
今季から、ウェアも虎のモチーフが入った〝サンデーレッド〟ブランドに一新したタイガー。次こ
そ、万全の状態で挑んでほしい。
パター以外は、新旧テーラーメイド
1W/Qi10 LS(9.75度)・ツアーAD VF(6X)
3W/SIM(14.25度)・ディアマナD+LTD(70TX)
3W/Qi10 TOUR(13.5度)・ツアーAD VF(7X)
5W/M3(18.25度)・ディアマナD+LTD(80TX)
3I/P770(19.5度)・DGツアーイシュー(X100)
4I~PW/P7 TW・DGツアーイシュー(X100)
SW・LW/MG4 TW(56度・60度)・DGツアーイシュー(S400)
PT/スコッティキャメロン ニューポート2 GSSプロト(3.5度)
BALL/ツアーB X
※スペックは編集部調べ ※ネック調整で1Wは10.5度→9.75度、3W(SIM)は15度→14.25度、3W(Qi10)は15度→13.5度 ※3Wはどちらか1本を抜いてプレー ※スペックとスタッツは2月21日時点
※週刊ゴルフダイジェスト2024年3月12日号より