2000年に初代が誕生、最新モデルで13代目となった『ゼクシオ13』、およびアスリートテイストの『ゼクシオ エックス』。特にアイアンにおいては、その小さなヘッドの中でかつてない進化を遂げたようだ。飛び、やさしさ、そこに従来では成しえなかった“弾道の高さ”を備え、アイアンのストロングロフト時代におけるひとつの答えを示している。

低重心化でやさしく球が上がる「ゼクシオ13」

先日、大先輩のシニアゴルファーとラウンドする機会があった。聞けば、このところ飛距離がガクンと落ちたという。「でもアイアンの飛距離は変わらないね。クラブのおかげよ。7番アイアンでロフト26度。150ヤードは飛ぶよ」と話す。その自慢のアイアンで放ったショットは目線の高さで飛び出し、ボールはそのままの高度でグリーン手前のバンカーへ吸い込まれていった。

「飛ばすだけならロフトを立てれば簡単です。でも高さがなければ意味がありません。ゼクシオが13代目まで一貫して取り組んでいる一つはまさにここ。ゼクシオ13では、さらに低重心を推し進め、かつ直打ちの実打点である下から15mmの反発が上がるように構造を変化させました。結果、高く飛ぶ球を実現しています」(住友ゴム工業 スポーツ事業本部 商品開発部 松永聖史さん)

低重心で球を上げ、さらに下寄りの反発を高めてボール初速を上げ、最高到達点を一段と引き上げたゼクシオ13。そして同社が考える現時点でのロフトの限界が7番アイアンで28度。それ未満は“狙った位置に止める”というアイアンの本分をまっとうできなくなるという。

画像: グースネックでつかまる安心感に溢れる「ゼクシオ13」(写真/三木崇徳)

グースネックでつかまる安心感に溢れる「ゼクシオ13」(写真/三木崇徳)

飛距離と高さを担保した「ゼクシオ エックス」

冒頭のゴルフを振り返ると、人のことは言えない。球の高さが出ないから、7番より上ではバンカーを避けて狙う自分の姿が蘇る。

「ヘッドスピードが速めでも、フェース下部の反発が低ければキャリーが減少します。ゼクシオ エックスではさらなる低重心のために鍛造から鋳造に。これでヘッド上部を薄くしても強度が保たれます。その余剰重量を下部のウェイトに転換。重心を大きく下げられたので、7番アイアンでロフト29度でも高さは十二分。気になる打感は構造や素材の妙で鍛造と遜色ありません」(松永さん)

画像: 「ゼクシオ エックス」はややシャープな印象。人気の「ZX5 MkⅡ」に似た形状ながら、フェースは大きく、広いスイートエリアで寛容性も高い(写真/三木崇徳)

「ゼクシオ エックス」はややシャープな印象。人気の「ZX5 MkⅡ」に似た形状ながら、フェースは大きく、広いスイートエリアで寛容性も高い(写真/三木崇徳)

ゼクシオ エックスの飛びの裏には、高弾道を担保するテクノロジーが必ずある。飛ぶアイアンの模範解答といえるだろう。

画像: 「ゼクシオ13」は一部を中空キャビティ構造にしたこと、また「ゼクシオ エックス」はボディを鍛造から鋳造に変化させトップブレードを薄くできたことにより、大きな余剰重量を創出。これをソールのトウ寄りにタングステンウェイトとして置き、圧倒的な低重心に(写真/三木崇徳)

「ゼクシオ13」は一部を中空キャビティ構造にしたこと、また「ゼクシオ エックス」はボディを鍛造から鋳造に変化させトップブレードを薄くできたことにより、大きな余剰重量を創出。これをソールのトウ寄りにタングステンウェイトとして置き、圧倒的な低重心に(写真/三木崇徳)

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