秀憲は小学1年生から試合に出場し、日々の伊澤塾の練習で磨き上げた技を駆使して活躍していた。試合数をこなしていく毎に結果を残すことだけでなく、ギャラリーが自分の一挙手一投足に熱視線を注ぎ、最高のプレーをしたときに上がる歓声を浴びることが楽しかった。この経験から「ゴルフの楽しさ、奥深さを教えてくれた」と言う。秀憲のジュニア時代を紐解くと、現在の指導で生徒に伝えている大切な考え方が見えてきた。

スコアだけがゴルフじゃない

試合においてどれだけ最少のスコアで上がれるかが大事だったが、「それだけがゴルフの楽しさじゃないと学べた」と秀憲は当時を振り返ってくれた。自分自身の幼少の試合の経験から「大人、子ども関係なくまずはゴルフの楽しさをどれだけ見つけられるかが大切だと思います」。実際に秀憲が指導をする時に意識していることのひとつだと言う。

「僕がアプローチなどの様々なスピンショットを見せることで、かっこいい! すげぇ! おもしろい! と思ってもらうことを意識しています」。実際のレッスンでは自分がお手本を見せて好奇心を刺激し、ゴルフの奥深さ、楽しさの入り口へエスコートすることを心がけている。

例えばティーショットでは仲間に見守られながらショットを放ち、自分が会心の当たりを打てば「ナイスショット!」と褒めたたえてくれるし、さらに飛距離が一番出ていればその日の憧れの的になれるわけだ。

「アプローチやパッティングで言えば、みんなが同じグリーン周りで見守ってくれているじゃないですか。そこでピンそばに寄せられたり、難しいパットを入れたら褒められて嬉しい気持ちになりますよね」と熱を込めて秀憲は話す。

レッスンでも技術だけでなく、ゴルフの楽しさを知ってもらうための工夫をしている

例えば年齢を重ねて体力が衰え、ティーショットの飛距離が落ちたとしても、アプローチでスピンをかけて寄せることやパッティングで難しいラインを読み切ってカップインさせる技術で場を湧かせることができる。老若男女問わずに同じフィールドでプレーできるスポーツだから、その時の自分に合った輝き方がある。

生涯にわたってゴルフを楽しんでほしいという願いが秀憲にはあるからこそ、スコアメイクだけでなく、細かいシーンで自分が達成感を感じるポイントを見つけ出していくことが上達にもつながると考えている。

「自分がコースで皆の前で披露したい技を練習場で楽しく磨いて、実際に成功する。そして新しい技に挑戦する。この繰り返しと積み重ねで自然とスコアも縮まっていくと思います」

秀憲は幼いころの伊澤塾の練習の中で、自分で試行錯誤した技術を試合で発揮することで、その場の空気を一変させ注目を浴びることがゴルフの楽しさのひとつとして発見できた。その達成感とスコアがリンクし、ジュニア時代の成績に結びついていた。この経験を活かしてジュニアゴルファーやアマチュアゴルファーにゴルフの素晴らしさをレッスンを通して日々、伝えている。

【プロフィール】
伊澤秀憲(いざわひでのり)/1991年6月生まれ。神奈川県出身。叔父伊澤利光の父であり、祖父の利夫氏に2歳からゴルフの英才教育をうけながら、ジュニア時代は同世代の松山英樹、石川遼らとしのぎを削ってきた。YOUTUBEチャンネル「アンダーパーゴルフ倶楽部」にてショートゲームを中心とした動画を配信中!

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