今シーズン最後のメジャー、全英オープンの舞台ロイヤルトゥルーンに吹く風がエリートたちを苦しめ世界ランクトップ10のうち半数が予選ラウンドで姿を消した。そのなかには10年ぶりメジャー制覇に意欲を見せていたローリー・マキロイも。トータル11オーバーで予選落ちしたマキロイと18打差の単独トップは幼馴染みで仲の良いシェーン・ローリー。朋友が明暗を分けた格好だ。
画像: 風の影響で思うようなゴルフができず、肩を落とすローリー・マキロイ(撮影/姉崎正)

風の影響で思うようなゴルフができず、肩を落とすローリー・マキロイ(撮影/姉崎正)

初日78で大きく出遅れたマキロイは第2ラウンドでの巻き返しが必須だった。しかし4番パー5でトリプルボギーを叩くと前半の4ホールで6つスコアを落とし予選通過は絶望的に。

「全英オープンとマスターズ、今年ベストなプレーができなかったメジャーを振り返ると、オーガスタでは金曜日の風に負け、ここでは2日間とも風に負けた」と敗因を口にした世界ランク2位のマキロイ。

「昨日(初日)のバック9では左から右への風にまったく対応できず、今日は前半突風に見舞われいくつかの不快なショットを打ってしまった」

先月の全米オープンではトロフィーに手がかかりながら最終日の上がり4ホールで3つのボギーを叩きブライソン・デシャンボーに1打差で戴冠を逃した。

「(全米OP最終日の)16番で(1メートルもない)パットを打つ前イヤな予感がした。不快感といってもいい」

それを外してボギー、18番でも1.2メートルを沈め切れず頭を抱えた。

傷心を癒すためニューヨークの人混みに紛れ3週間試合を休んだ。そして挑んだ今年最後のメジャーではリーダーボードの最上段に親友シェーン・ローリーの名前が。友にエールを贈りつつ早々にコースを去った。

画像: 風に悩まされる選手が多いなか、2日間を7アンダーでまとめ、2位に2打差をつけてトップを走るシェーン・ローリー(撮影/姉崎正)

風に悩まされる選手が多いなか、2日間を7アンダーでまとめ、2位に2打差をつけてトップを走るシェーン・ローリー(撮影/姉崎正)

そのマキロイを全米オープンで破った世界ランク9位のデシャンボーもカットラインに3打足りず。今季はマスターズで6位タイ、全米プロで2位、全米オープンで優勝とメジャーで快進撃を演じてきたが4つ目のメジャーでは本領を発揮できなかった。

画像: 今年のメジャー好調だったブライソン・デシャンボーも予選落ち(撮影/姉崎正)

今年のメジャー好調だったブライソン・デシャンボーも予選落ち(撮影/姉崎正)

世界ランク4位で先週のジェネシス・スコットランドオープンでも優勝争いを引っ張ったラドビック・アバーグも全英デビューは予選敗退。世界ランク7位のビクトール・ホブランも2日間でバーディを1つしか奪えず通算10オーバーで決勝進出を逃した。

松山英樹と同組でプレーした全米オープンチャンピオン、ウィンダム・クラーク(世界ランク5位)は78-80のトータル16オーバーで世界ランクトップ10のなかでは最悪の成績に終わった。

松山は我慢のゴルフで通算5オーバー、54位タイで予選を通過したが、桂川有人、中島啓太、久常涼、川村昌弘、星野陸也、木下綾介、岩﨑亜久竜は予選落ちに終わっている。

画像: 日本勢で唯一気を吐いた松山英樹。54位タイから巻き返しを図る(撮影/姉崎正)

日本勢で唯一気を吐いた松山英樹。54位タイから巻き返しを図る(撮影/姉崎正)

コラム著者・川野美佳が執筆する「レジェンドたちの全英オープン」

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