2024年8月6日号の「週刊ゴルフダイジェスト」では、2024年上半期の「ヒットクラブ」を紹介している。紹介する基準はアルペン・ゴルフ5、二木ゴルフ、ヴィクトリアゴルフ、つるやゴルフの大手量販店4社の売れ筋と、ゴルフダイジェスト社が信頼を置くクラブのスペシャリストたちの評価だ。このクラブの中から12月に発表される「2024ゴルフダイジェストアワード」の「ドライバー・オブ・ザ・イヤー」と「アイアン・オブ・ザ・イヤー」が生まれるかも!? 「みんゴル」では誌面を4回に分けて紹介する。

MAXモデルの売れ行きが好調!

【 2024上半期 ドライバー売上ランキング 】

画像1: 【2024年上半期クラブ売上ランキングまとめ/1回目(全4回)】ドライバーはキャロウェイ、テーラー、ピンの3強時代に!?

「少し前まではボール初速を上げ、飛距離特化の性能を打ち出すモデルが多かったのが、最近のトレンドは許容性の高さ、つまり曲がらないというベクトルに向かっています。その象徴が『10K』で、どこに当たっても飛距離が落ちない大慣性モーメント。飛距離よりも実用性を重視しているのが今のトレンドで、言い換えると“一発の飛び”ではなく、“平均すると飛距離が伸びる”いわゆる安定性の高いモデルを各社主力に置いています」とは週刊ゴルフダイジェストで連載「ギア選びのウソホント」でもお馴染みの “キングオブ試打” こと堀越良和プロ。

その言葉通り、量販店のランキングには海外ブランドの「MAX」モデルがズラリと並ぶ。ただ、許容性の高い、いわゆる“MAX系”の本当のターゲットはアマチュアではないとも。

「大慣性モーメントのヘッドは確かにブレにくく、それがミスヒットへの強さになりますが、プロや上級者などヘッドスピードが速く、ボールをミートできる人でないと恩恵は受けにくいんです」(堀越)

飛距離だけなら浅重心ヘッドに分があるはずと堀越プロ。ドライバーに何を求めるかでモデル選びが変わってくるのだ。

人気ドライバーの評価は? プロやクラフトマン、クラブ設計家に聞いた

テーラーメイド Qi10 MAX

画像: つかまりもよく曲がりにくい。多くの人が使用できるタイプ

つかまりもよく曲がりにくい。多くの人が使用できるタイプ

山崎康寛クラフトマン
「打ち手によっては『距離が出ない』との声があるも、つかまりもよく曲がりにくいため振り切れる。多くの人が使用できるモデル」
横田英治プロ
「上半期の話題を作ったドライバー。ただ、ヘッドが動きづらいため、フェースの開閉が大きくなりすぎてフェース面がスクエアになりにくい。ヘッドスピードが速く、しっかりミートできるアマチュアなら、その恩恵を感じられると思います」

ピンゴルフ G430 MAX 10K

画像: 昔から大慣性モーメントを研究してきたピンの主力モデル

昔から大慣性モーメントを研究してきたピンの主力モデル

堀越良和プロ
「『G430』はもともと完成度が高かったので、正直ここまでする必要はないかと思いますが、“10K”ドライバーの中では一番仕上がりがいい。やはり昔から大慣性モーメントを研究してきたピンは作り方が上手いし、ノウハウを持っている」
山崎康寛クラフトマン
「とにかく曲がらない。初速が速く、スピンが少ないため飛距離も出る。大型ヘッドなのに扱いやすさもある」

キャロウェイ パラダイム Ai スモーク MAX

画像: 使い手は選ぶが、飛距離性能は申し分ない

使い手は選ぶが、飛距離性能は申し分ない

横田英治プロ
「これは万人向け。アスリートからアマチュアまでロフトとシャフトを選べば十分に使えます。最大飛距離が出せるし、クラブ全体のバランスもいい。マーブル柄は好みが分かれるかもしれないけど、キャロウェイらしい主張なのかな。自分が使うなら『♦♦♦』だけど、使い手を選びます。ドライバーとしての出来のよさで考えると『MAX』ですね」

テーラーメイド Qi10

画像2: 【2024年上半期クラブ売上ランキングまとめ/1回目(全4回)】ドライバーはキャロウェイ、テーラー、ピンの3強時代に!?

ギアライター・高梨祥明氏
「純正ディアマナとヘッドの相性がいい。振りやすく、当てやすく、許容性が高い。一発目から気持ちよく打てる一本」
堀越良和プロ
「世界ランク1位のシェフラーが使っているのも大きな理由のひとつ。フィーリングも含め、トータルバランスが素晴らしいです。飛距離、寛容性、方向性、スピン量、ボール初速など、すべてのバランスがいい」

キャロウェイ パラダイム Aiスモーク ♦♦♦

画像3: 【2024年上半期クラブ売上ランキングまとめ/1回目(全4回)】ドライバーはキャロウェイ、テーラー、ピンの3強時代に!?

堀越良和プロ
「AIを使ったフェースがすごい。“10K”のような大慣性モーメントではなく、フェースの構造でどこに当たっても飛ぶというフェース。打った感じもよく、振り心地もいい。わざと打点をズラしても飛んでくれる。バランスのよさがいいクラブだと思っているので、その意味でもこのクラブがベストです。突出した性能より、それぞれの性能の平均点が高い」

コブラ ダークスピード LS

横田英治プロ
「打ち手を選ぶけど、使いこなせればメチャメチャ飛びます。スーパーロースピンで、平均点を上げるのではなく、飛距離に特化している」
勝又崇之プロ
「とにかく顔がいい。小顔に見えて操作性も高く、ボール初速が速くてスピンが入りづらい。ヘッドスピードの速いアスリートゴルファーにオススメ」

注目のギア!

画像4: 【2024年上半期クラブ売上ランキングまとめ/1回目(全4回)】ドライバーはキャロウェイ、テーラー、ピンの3強時代に!?

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