MAXモデルの売れ行きが好調!
【 2024上半期 ドライバー売上ランキング 】
「少し前まではボール初速を上げ、飛距離特化の性能を打ち出すモデルが多かったのが、最近のトレンドは許容性の高さ、つまり曲がらないというベクトルに向かっています。その象徴が『10K』で、どこに当たっても飛距離が落ちない大慣性モーメント。飛距離よりも実用性を重視しているのが今のトレンドで、言い換えると“一発の飛び”ではなく、“平均すると飛距離が伸びる”いわゆる安定性の高いモデルを各社主力に置いています」とは週刊ゴルフダイジェストで連載「ギア選びのウソホント」でもお馴染みの “キングオブ試打” こと堀越良和プロ。
その言葉通り、量販店のランキングには海外ブランドの「MAX」モデルがズラリと並ぶ。ただ、許容性の高い、いわゆる“MAX系”の本当のターゲットはアマチュアではないとも。
「大慣性モーメントのヘッドは確かにブレにくく、それがミスヒットへの強さになりますが、プロや上級者などヘッドスピードが速く、ボールをミートできる人でないと恩恵は受けにくいんです」(堀越)
飛距離だけなら浅重心ヘッドに分があるはずと堀越プロ。ドライバーに何を求めるかでモデル選びが変わってくるのだ。
人気ドライバーの評価は? プロやクラフトマン、クラブ設計家に聞いた
テーラーメイド Qi10 MAX
山崎康寛クラフトマン
「打ち手によっては『距離が出ない』との声があるも、つかまりもよく曲がりにくいため振り切れる。多くの人が使用できるモデル」
横田英治プロ
「上半期の話題を作ったドライバー。ただ、ヘッドが動きづらいため、フェースの開閉が大きくなりすぎてフェース面がスクエアになりにくい。ヘッドスピードが速く、しっかりミートできるアマチュアなら、その恩恵を感じられると思います」
ピンゴルフ G430 MAX 10K
堀越良和プロ
「『G430』はもともと完成度が高かったので、正直ここまでする必要はないかと思いますが、“10K”ドライバーの中では一番仕上がりがいい。やはり昔から大慣性モーメントを研究してきたピンは作り方が上手いし、ノウハウを持っている」
山崎康寛クラフトマン
「とにかく曲がらない。初速が速く、スピンが少ないため飛距離も出る。大型ヘッドなのに扱いやすさもある」
キャロウェイ パラダイム Ai スモーク MAX
横田英治プロ
「これは万人向け。アスリートからアマチュアまでロフトとシャフトを選べば十分に使えます。最大飛距離が出せるし、クラブ全体のバランスもいい。マーブル柄は好みが分かれるかもしれないけど、キャロウェイらしい主張なのかな。自分が使うなら『♦♦♦』だけど、使い手を選びます。ドライバーとしての出来のよさで考えると『MAX』ですね」
テーラーメイド Qi10
ギアライター・高梨祥明氏
「純正ディアマナとヘッドの相性がいい。振りやすく、当てやすく、許容性が高い。一発目から気持ちよく打てる一本」
堀越良和プロ
「世界ランク1位のシェフラーが使っているのも大きな理由のひとつ。フィーリングも含め、トータルバランスが素晴らしいです。飛距離、寛容性、方向性、スピン量、ボール初速など、すべてのバランスがいい」
キャロウェイ パラダイム Aiスモーク ♦♦♦
堀越良和プロ
「AIを使ったフェースがすごい。“10K”のような大慣性モーメントではなく、フェースの構造でどこに当たっても飛ぶというフェース。打った感じもよく、振り心地もいい。わざと打点をズラしても飛んでくれる。バランスのよさがいいクラブだと思っているので、その意味でもこのクラブがベストです。突出した性能より、それぞれの性能の平均点が高い」
コブラ ダークスピード LS
横田英治プロ
「打ち手を選ぶけど、使いこなせればメチャメチャ飛びます。スーパーロースピンで、平均点を上げるのではなく、飛距離に特化している」
勝又崇之プロ
「とにかく顔がいい。小顔に見えて操作性も高く、ボール初速が速くてスピンが入りづらい。ヘッドスピードの速いアスリートゴルファーにオススメ」
注目のギア!