解説&試打 勝又崇之プロ
専修大学卒業後の08年プロテストでトップ合格。ギアへの造詣も深く、自らの試打データを弾道計測器並みの正確さで予測できる。現在は「GOLF PLACE」でレッスンを行う
解説&試打 山崎康寛クラフトマン
ツアープロや競技アマから絶大な信頼を受けるカリスマクラフトマン。練馬区上石神井でインドアゴルフスクール&練習場「GOLF PLACE」を主宰。ショップ&工房も併設
試打方法
山崎クラフトマンが主宰する練馬区上石神井の「GOLF PLACE」オリジナルの着脱式フィッティングスリーブを37インチにカットしたシャフトに装着。ヘッドは三浦技研「TC-101」(7番・33度)を使用。グリップは一部を除きツアーベルベットラバーを使用。ボールはタイトリスト「プロV1x」を使用し、弾道測定器「GolfSwing Better Prizm Pro」で計測。
ツアーベルベットは1985年に登場した独自の表面パターンと絶妙なテーパー具合で世界中のプロ、クラブメーカーから採用されているグリップの基準となるグリップで、来年誕生30年を迎えるベストセラー。
GOLF PLACEでは「TC101」以外にもフィッティング用のヘッドを約30種類用意。今回試打した79本すべてのシャフトで、自分のヘッドに似た特性のヘッドを選んでフィッティングすることができる。
HS43~45m/sの人は100gや110g台のシャフトから
ハード過ぎず、しっかりめの振り心地! モーダス、DGのスチールかRAUNE、TRAVILのカーボンか
「ドライバーのHSが43~45m/sくらいで、しっかりめのシャフトが好みの場合、この重量帯が候補に入ってくると思います。オーソドックスな重量帯で、スチールシャフトのイメージが強いために、少しハードに感じる方も多いかもしれません。でも、この重量帯にもカーボンシャフトが続々登場し、楽に球が上げられるモデルが増えてきました。またスチールシャフトでも、扱いやすいモデルがあり、アマチュアでも十分使いこなすことができるでしょう。球を上げやすいのはカーボン、高さを抑えて安定した弾道を求めるならスチールと選択肢が広がってきています」(勝又)
「NSプロ モーダス3」、105、115、120、125で一体何が違うのか?
重さだけでなく少しずつ特徴が異なると、山崎クラフトマン。
「『105』、『120』、『125』は全体が硬くて、いわゆる棒のようなイメージ。『105』が一番硬く感じられて、軽いほうが球が上がりやすい傾向がありますが、『120』はしなり量が多くて球が上がりやすい。『125』はもちろん硬いのですが、重さがあるぶん、硬さを感じにくくタメが作りやすい。『115』は他と違って硬さが少しマイルド。どれも性能は近いといえば近いのですが、想定HS帯も異なり、微妙に特徴が異なってくるので、これこそ選ぶときはフィッティングをしたほうがいいと思います」
ダイナミックゴールドの「MID」って何?
ロースピン時代に合わせて、PGAツアーの選手の要望から生まれたMIDシリーズ。元来のフィーリングを保ちながら、打ち出し角とスピン量が増加するように設計。
「MIDシリーズは95、115もラインナップされていますが、最大の特徴はダイナミックゴールドの良さを残しながら、軽いうえに、しなり戻りが早いことで楽に球を上げられることです」(山崎)
クセがなく、球が上がる「ツアーAD」
「クセがないので扱いやすく、やさしさを感じるシャフトです。球が楽に上がってくれて、スピンも安定して入ります。適正HSで打つことがシャフトのポテンシャルを発揮させるために重要ですが、これならHSが多少足りなくても、そこそこ打てると思います」(勝又)
PHOTO/ Akira Kato
THANKS/GOLF PLACE
※週刊ゴルフダイジェスト10月15日号 「ダイナミックゴールド? モーダス? それともカーボン? アイアンのシャフト選びこれで解決、79本徹底試打!」より
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70g台や120g台のアイアンシャフトについては2024年10月15日号の「週刊ゴルフダイジェスト」をご確認ください!