2019年から始まり、日本開催は今年で5回目となるPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」。スタートダッシュを決めるためにはかなり重要となる初日。前年度王者のコリン・モリカワのスタートまでの過ごし方を追ってみた

朝イチは1mのパット練からスタート

スタート時間(10時35分、OUTスタート)の約1時間前となる9時38分にコース入りしたコリン・モリカワ。コースに入るとともに真っ先に始めたのは、パッティング。コリンが到着する前からキャディが用意した出球の打ち出しとストローク軌道をチェックする練習器具を使って1mのストレートラインを念入りに確認。約3分間、念入りにストローク軌道を確かめながら打ち込む。

次に行ったのが1mの上りフック、下りフック、上りスライス、下りスライスとライン違い。それぞれ3球ずつタッチの感覚を確認し、距離を変えての練習へ移行。距離は1m、2m、5mの3種類。それぞれ1球ずつタッチを確かめ、最後にまた1mのライン違い4種類を練習し、9時52分にドライビングレンジへと向かった。

画像: コース入り後すぐに1mのパッと練習を行うコリン・モリカワ(撮影/岡沢裕行)

コース入り後すぐに1mのパッと練習を行うコリン・モリカワ(撮影/岡沢裕行)

ドライビングレンジのキーナンバーは「6」?

朝のパッティング練習を終えたコリン・モリカワが向かったのはドライビングレンジ。ショットの練習の球数を数えていると「6」という数字が並んだ。

まずは60度ウェッジのチップショット6球からスタート。そして約60ヤード、70ヤード、80ヤードを目安にそれぞれ6球ずつ打ち込み、体の動きと距離感を確認。その後60度以外のウェッジ(56度と50度)のフルショットを6球ずつ。ミドルアイアンの8I、ロングアイアンの5Iで6球。気がつくと球数をメモするノートには「6」の数字がズラリと並ぶ。

5Wと3Wはそれぞれ3球ずつと他のクラブよりも少なめであったが、ドライバーでも6球。そして最後に60度ウェッジのチップショット6球でドライビングレンジに入ってから24分間(これも「6」の4倍!?)でトータル54球を打ち込みショット練習を終えた。ショット練習後はアプローチ練習を10分間行い練習グリーンへと戻った。

画像: ショットの練習は6球ずつが基本。毎回同じ狙いではなく、1球1球狙いを変えて練習しているのが特徴(撮影/有原裕晶)

ショットの練習は6球ずつが基本。毎回同じ狙いではなく、1球1球狙いを変えて練習しているのが特徴(撮影/有原裕晶)

スタート最終チェックは足裏の感覚

スタートの時間の約10分前に練習グリーンに戻ったコリン。最後に距離感のチェックを行うものだと思い、見ているとパターを持たずに練習グリーンに上がっていく。そしてグリーン上で肩幅に足を広げながら目をつむり、何秒間か立ち尽くしていたのだ。

コリンのプレーを見た人ならピンと来る人もいるだろう。その行動とは、試合中に傾斜を足のウラの感覚で読み取るための練習で、様々な傾斜地に立っては、目をつむりどれくらいの傾斜地であるかどうかを自分の足裏の感覚とすり合わせていたのだ。集中力を高めながら、足裏の感覚チェックを行い、コース入りから57分後に初日をスタートしたコリン。トータル1アンダーの35位タイとスタートダッシュとはならなかったが、明日以降、この準備力を武器に巻き返す姿に期待したい!

画像: コリンといえばエイムポイントで傾斜を測る姿が印象深い。朝の練習でその感覚を養っていた(撮影/有原裕晶)

コリンといえばエイムポイントで傾斜を測る姿が印象深い。朝の練習でその感覚を養っていた(撮影/有原裕晶)

撮影/有原裕晶/岡沢裕行

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