五十嵐カノアの初ラウンドはPGAツアー?
小誌にも度々登場している世界的プロサーファーの五十嵐カノア(木下グループ所属)。「ゴルフはリラックスにもなるし、メンタル強化にもつながる。何より楽しい ! 」と、取材では必ず「ゴルフ愛」について語ってくれたが、意外にも日本ではラウンドしたことがないと言っていた。

トレーニングになる良い波を日々世界中で探すから、次の目的地が数日前まで決まらないこともしばしば。このルーティンが準備と状況判断に繋がる。「ゴルフも同じですよ」(撮影/岡沢裕行)
しかしこの度、仕事の帰国の合間をぬって、ZOZOチャンピオンシップのプロアマラウンドへの参戦が叶い、念願の日本初ラウンド! 銀座のテーラーメイドのショップでデータをとりながらクラブフィッティングしてもらい、“本番”に臨んだという。
ゴルフショップではスピン量が多いことと、足が先に動き過ぎてしまうことを「サーファーあるある」だと指摘されたとか。しかし自分のスウィング動画を見返すと、すぐに修正できるのは、さすが一流アスリート。
サーフィンでも試合の1本目の波に乗ることは緊張するというカノア。ラウンド当日の朝、「何だか緊張しています」と言っていたが……。練習グリーンでパットを転がした後、「今日、調子いいかも」と嬉しそうにティーイングエリアへ向かった。ラウンドが進むにつれ緊張もほどけ、同組のミンウー・リーとおしゃべりしながら日本初ラウンドを終えた。

1つ年下、26歳のミンウー・リーとラウンド。途中、スコールの様な雨に見舞われたが、そこは“海の男”。水慣れしているのか体力があるのか。最後までラウンドを楽しんだ(撮影/岡沢裕行)
「すごく楽しかったです。試合のコースセッティングでプレーさせてもらったので、グリーンは速いし、すごく難しかったですけど、コースがとてもきれいで、1打1打のショット後『ごめんなさい』と言いながらプレーしていました(笑)。ミンウー・リー選手はとてもやさしくて昔からの友達みたい。いろいろと教えてくれましたよ。たとえば、ドローとフェードの打ち分け方。ドローを打つときはもう少し脇を締めてやる、なんて。今なかなかゴルフをする時間がないけれど、これからまた頑張ってプレーをして70台を出したいと思います」

今季PGAメンバーとして戦い、来季のシード権を獲得した日本の若武者・久常涼(22)ともラウンド前に会談。スウィングのキモや世界転戦について、熱心に話をしていた(詳細は特集をチェック)
さわやかな笑顔で感想を話し、「とても練習になる良い波が来ているので」と、次のトレーニング地、プエルトリコへと旅立っていった五十嵐カノア。サーフィンでの目下の目標はワールドタイトル。その先には、地元で開催されるロサンゼルスオリンピックの金メダルがある。
撮影/岡沢裕行
※週刊ゴルフダイジェスト11月12日号から一部抜粋。
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五十嵐カノアのほか、先週開催されたZOZOチャンピオンシップで優勝を勝ち取ったニコ・エチャバリアなど昨今を賑わす選手に注目している。続きは週刊ゴルフダイジェスト11月12日号、またはMyゴルフダイジェストにて公開中 !