今回は『本間ゴルフ TW767ドライバー』を紹介します。徹底的に曲がらないことを追求するべく、ヘッドのクラウンからソールにかけてカーボンを使用し軽量化。生まれた余剰重量をチタンとタングステンウェイトとして後方に搭載し、“HONMA史上最大の慣性モーメント“のヘッドが誕生しました。クラブ設計家の松尾好員氏によれば「従来の本間ドライバーとは別の特徴がある」と分析。前モデルの『TW757D ドライバー』と比較しながら検証してみた。

本間の真骨頂! アップライトに感じない綺麗な顔

ここからは実測データをもとに凄腕シングルでもある松尾氏にクラブ分析と試打レポートをしてもらいます。試打および計測ヘッドは10.5度、シャフトは「VIZARD EZ-C」(フレックスS)です。掲載数値はすべて実測値となります。

打点ブレへの強さ以外にもリアルロフト角が大きいのでボールが上がりやすいヘッド性能だ

クラブ長さが45.13インチと標準的ですが、クラブ重量が305.9グラムとやや重いので、クラブの振りやすさの目安となるクラブ全体の慣性モーメントが290万g・㎠と大きくなっています。計測数値のみで推察するとドライバーのヘッドスピードが、45m/sくらいのゴルファーにとってタイミング良く振りやすくなっています。

ヘッドは全体的にオーソドックスな丸型形状で、ツアーモデルらしくフェース角はオープンフェースの設定です。そして、ヘッドの後方が低いシャローバック形状なので、インパクト付近をアッパーにスウィングしやすいイメージが出ています。

実際に試打したところ、オープンフェース設定とアップライトなライ角ながらも、ヘッドのトウ先の高さが低いことで、アドレスでは見た目がややフラットに感じます。

フェース面にバルジ(左右方向の丸み)がついており、トウ先が被っていないのでボールをつかまえ過ぎないイメージが出ています。また、クラウン部のフェース側にラインがあるおかげで、アドレスで方向を定めやすいのも大きな特徴です。

画像: 左から『TW757D』、『TW767』のアドレスでの顔。今モデルは後方にストレッチされているのも特徴だ

左から『TW757D』、『TW767』のアドレスでの顔。今モデルは後方にストレッチされているのも特徴だ

試打シャフトは軟らかめの設定ながらもインパクトの再現性がいい感じで、ヘッドスピードが42m/sくらいのゴルファーでも振れるでしょう。

リアルロフト角が11.5度と大きい設定から、ボールが上がりやすく、かつ高重心設定でスピンが入りやすいので、弾道が高めで安定しやすいドライバーです。

今モデルのヘッド慣性モーメント(5355g・㎠)は本間の従来のモデルや前モデルの『TW757D』(4583g・㎠)よりもかなり大きく、ミスヒットに対して強いヘッド性能になっています。

今までの本間のヘッドはネック軸回りの慣性モーメントが小さく、操作性が良いことが特徴でした。しかし今回の「TW767シリーズ」はネック軸回りの慣性モーメントが非常に大きくなり、ダウンスウィングでヘッドの返りが緩やかになっています。この特徴を生かしてボールをつかまえ過ぎず、ややフェード系の高弾道が打ちやすく、「ツアーワールド(TW)」としては全般的にやさしくなった印象です。

他にも「MAX」、「LS」がラインナップされ、それぞれ弾道や重心設計が異なるので、同時に打ち比べて、自分のイメージに合うものを選ばれるといいでしょう。

※週刊ゴルフダイジェスト2024年12月24日号「ヘッドデータは嘘つかない!」より

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