アマチュアは1Yでも遠くへ飛ばしたい。それだけ飛ばないからだが、飛ばし方にはコツがあると語るプロに聞くと「ヘッドを走らせるからダメなんです」とひと言。じゃあ、どうやって飛ばすのか。週刊ゴルフダイジェスト2月25日号ではその飛ばし方を吉田プロに聞いた。「みんゴル」では2回に分けてご紹介。【2回中1回目】
画像: ヘッドを走らせるから飛ばない⁉︎ 飛距離アップ請負人の結論は“股関節”!【吉田一尊の股関節で飛ばす①】

解説/吉田一尊プロ
1977年生まれ、大阪府出身。“飛距離アップ請負人”の異名を持つプロでYouTubeのレッスン動画も人気。2023年、全国展開するインドアゴルフスクール「ステップゴルフ」のエグゼクティブコーチに就任。コーチのコーチとして約200名のスタッフを指導している

股関節で飛ばす

飛ばしのレッスンに定評がある吉田一尊プロによると、昔と今では飛ばし方が変わってきているという。どういうことなのか?

「昔はリリースすることでヘッドを走らせる飛ばし方でしたが、ヘッドがグリップを追い越すリリースでは、飛ばないことがわかったんです。これはトラックマンなどの弾道計測器によってわかったのですが、ヘッドが手元を追い越すということは、体が減速しているわけです。その結果、ヘッドスピードも落ちてしまうのです。
 
今の飛ばし方は、体を速く回転させることでヘッドスピードを上げようとするのが主流です。体は遠くにあるヘッドより回転半径が小さいですから、加速させるのは難しくありません。そしてこの回転は、体を回す動きで生まれるものではなく、前後と上下の動きの組み合わせで行われます。ですから飛距離を伸ばしたいのであれば、脚を使うしかないんです。そしてそのカギが、股関節の曲げ伸ばし(屈曲・伸展)にあるわけです」

米ツアーで通算27勝目を挙げたR・マキロイ。35歳にしてその飛距離は330Yを超える。まさに世界一の飛ばし屋といえるマキロイも股関節で飛ばしているのだ。

「PGAツアーの選手は全員、股関節で飛ばしています。ザンダー・シャウフェレもジャスティン・トーマスもそう。腕を返すのではなく、体を素早く回す。その証しが、ハンドファーストのインパクトにあります」

とはいえ、股関節の曲げ伸ばしは、アマチュアにはイメージしづらい。股関節はどう使うのか?

「股関節の使い方は、歩く動作と同じです。足を踏み出すときは股関節が屈曲し、地面を蹴るときは股関節が伸展します。足を前に振れば屈曲、後ろに振れば伸展。そう覚えておくといいです。今の飛ばし方は、体を速く回転させることが最大のテーマなんです」

お手本は世界一の飛ばし屋マキロイ

AT&Tペブルビーチプロアマで米ツアー27勝目を挙げたR.マキロイ。

「股関節の伸展、屈曲は昔からある動きで、地面反力と呼ばれるものと同じです。股関節の曲げ伸ばしによる前後、上下の動きが体の回転速度を上げ、ヘッドスピードも上げてくれるのです」

画像: 「マキロイは股関節の曲げ伸ばしの力で飛ばしています」(吉田プロ)

「マキロイは股関節の曲げ伸ばしの力で飛ばしています」(吉田プロ)

飛ばしのエンジンは上半身にはなく、骨盤周り!

「飛ばしの原動力は下半身にあります。とくに大事なのが骨盤周り。ここをどう使うかで飛距離はまったく変わります。まずは股関節を意識しましょう」(吉田プロ・以下同)

画像: 飛ばしのエンジンは股関節

飛ばしのエンジンは股関節

アマチュアが飛ばないのは股関節ではなく、ひざを使うから

「アマチュアは体を回そうとしていますが、実際はひざが動いているだけ。それでは骨盤は回りませんし、ひざを使うほど、股関節は使えなくなります。だから飛ばないんです」

画像: ひざを使うと股関節は動かなくなる

ひざを使うと股関節は動かなくなる

股関節は屈曲&伸展の両方使う

「股関節の曲げ伸ばしを考えるとジャンプ動作になりがち。ですが、ジャンプを意識すると股関節は伸展し、体の回転が止まります。大切なのは屈曲と伸展、両方を使うことです」

画像: 屈曲と伸展が大事

屈曲と伸展が大事

後編では実際に股関節の動かし方を教えてもらおう。
 
後編はこちらから

PHOTO/Yasuo Masuda、Blue Sky Photos
THANKS/ステップゴルフプレミアム南青山

※週刊ゴルフダイジェスト2月25日号「股関節の動きで飛ばそう」より一部抜粋

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