アマチュアは1Yでも遠くへ飛ばしたい。それだけ飛ばないからだが、飛ばし方にはコツがあると語るプロに聞くと「ヘッドを走らせるからダメなんです」とひと言。じゃあ、どうやって飛ばすのか。週刊ゴルフダイジェスト2月25日号ではその飛ばし方を吉田プロに聞いた。「みんゴル」では2回に分けてご紹介。【2回中2回目】
 
▶まずは前編を読む
画像: 飛距離アップには壁を使った“股関節ドリル”!【吉田一尊の股関節で飛ばす②】

解説/吉田一尊プロ
1977年生まれ、大阪府出身。“飛距離アップ請負人”の異名を持つプロでYouTubeのレッスン動画も人気。2023年、全国展開するインドアゴルフスクール「ステップゴルフ」のエグゼクティブコーチに就任。コーチのコーチとして約200名のスタッフを指導している

左足はかかと体重でブレーキ、右足はつま先体重でアクセル

股関節の曲げ伸ばしが飛ばしの原動力と語る吉田プロは、左右の股関節で使い方が異なると指摘する。詳しく教えてもらおう。

「ジャンプのように両方の股関節を伸ばすと体の回転は止まります。左右の股関節が違う動きをするから前後・上下の動きがミックスされ、体が素早く回転するのです。実際のスウィングでイメージしてみましょう。トップでは右股関節は屈曲し、左股関節は伸展します。そしてインパクトではこの動きが逆転します。
 
右股関節が伸展し、左股関節が屈曲するのです。伸展はつま先で蹴る動きですからアクセル、屈曲はかかとで支える動きですからブレーキの役割を果たします。この左股関節のブレーキと右股関節のアクセルが、最速の体の回転を生み出すわけです。
 
ただ、いきなり股関節を使えといっても難しいでしょう。その場合は、つま先とかかとで考えるとわかりやすいです。股関節の屈曲、伸展はつま先、かかととリンクしています。トップでは左足はつま先体重、右足はかかと体重になり、インパクトでは左足はかかと体重、右足はつま先体重になります。その動きを繰り返していくと、歩く動作に似ていると実感できるはずですよ」

股関節の曲げ伸ばしはこう使え!

「股関節の屈曲、伸展が使えるようになると体の回転速度が上がります。その場で素早く足踏みをすると、骨盤の回転も速くなるのと同じです」

画像: 体の回転速度が上がる!

体の回転速度が上がる!

トップ「左足はつま先に乗り右足はかかとに乗る」

「トップでは左股関節が伸展することでつま先体重になり、右関節が屈曲することでかかと体重になります。足踏みのイメージでクラブを上げると股関節もスムーズに動きます」

ダウンスウィング「左足を踏みながら伸ばしていく」

股関節の動きで一番ダメなのが両方伸ばすことです。トップからダウンでは左足のかかとを意識し、踏みながら伸ばすイメージを持つと左股関節が屈曲し、壁(ブレーキ)が生まれます」

インパクト「左足はかかとに乗り右足はつま先に乗る」

「左足はかかと(左股関節の屈曲)、右足はつま先(右股関節の伸展)に乗る。これが左ブレーキ、右アクセルです。右股関節で押し、左股関節で跳ね返すイメージ」

股関節を使う時のポイント

ポイント①ヘッドは走らせない
「体を素早く回転させるイメージ」

「ヘッドを走らせる。その意識はやめましょう。そうすればリリースすることもなくなります。それより体を速く回すこと。体を回し続ければヘッドスピードは自然に上がります」

画像: リリースしない

リリースしない

ポイント②球筋も自由自在
「右股関節の伸展を遅らせるとドロー速めるとフェード」

「股関節が使えるようになると、そのタイミングで球筋もコントロールできるようになります。右股関節の伸展を速くすればフェードになりますし、遅くすればドローになります」

画像: 球筋もコントロール

球筋もコントロール

ポイント③打点の安定
「フィニッシュで左かかとに乗れると打点がブレない」

「股関節の曲げ伸ばしを考えるとジャンプ動作になりがち。ですが、ジャンプを意識すると股関節は伸展し、体の回転が止まります。大切なのは屈曲と伸展、両方を使うことです」

画像: 〇プロは左かかとに乗れる、×アマチュアは右つま先に体重が残る

〇プロは左かかとに乗れる、×アマチュアは右つま先に体重が残る

ポイント④歩くイメージと同じ
「股関節が伸びるとつま先曲がるとかかとに乗れる」

「足を前後に振ると股関節の動きがよくわかります。前に振れば股関節は屈曲し、かかとに乗りやすくなり、後ろに振れば股関節は伸展し、つま先に乗りやすくなります」

画像: 体重の乗る場所が変わる

体重の乗る場所が変わる

吉田プロのおすすめはコレ

ドリル① トップで右お尻フォローで左お尻を壁につける

「壁を背にし、胸の前で両腕を組み、前傾姿勢。そこでシャドースウィング。トップでは右のお尻、フォローでは左のお尻を壁につけます。かかとに乗れれば、簡単です」

画像: トップでは右、フォローでは左のお尻をつける

トップでは右、フォローでは左のお尻をつける

ドリル② フィニッシュで体の前面を壁につける

「壁をターゲットにし、胸の前で両腕を組んでシャドースウィング。体の前面を壁につけるイメージで左かかとにしっかり体重移動します」

画像: 左かかとに体重を乗せる

左かかとに体重を乗せる

PHOTO/Yasuo Masuda、Blue Sky Photos
THANKS/ステップゴルフプレミアム南青山

※週刊ゴルフダイジェスト2月25日号「股関節の動きで飛ばそう」より一部抜粋

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