教えてくれた人/パッティング専門の平田智コーチ

平田智パッティング専門コーチ(左)右は菅楓華
エンジョイゴルフ ゴルフスタジオ&パッティングラボラトリー福岡でツアープロからアマチュアまで教える。女子プロの菅楓華や今年、アマチュアでステップ・アップ・ツアーを制し、プロテストに合格した都玲華を教える。
自分に合ったパターを使いましょう! その3
今回はパターのネック形状に関するお話をさせていただきます。
様々なネックの形状がラインナップされていますが、その形状によってセットアップしたときの見え方が大きく変わります。それによってロフト、フェース向き、ストロークが変わることもあるのでネック形状選びは重要な要素になります。

自分のストロークや見え方に合わせてネック形状を選ぶことが大切だという
パターのネック形状は主にクランクネック、ベントネック、センターシャフト、ショートスラントの4種類になります。ここではそれぞれの特徴を紹介させていただきます。
①クランクネック
クランク状に折れ曲がっておりオフセット量の一番多いタイプです。右打ちであればフェース面がシャフトより右側になるためハンドファーストに構えやすく、インパクトでロフトを増やしてしまう打ち方の人にはおすすめです。セットアップでは左を向きやすく右へのミスを減らせます。
②ベンドネック
ネック付近のシャフトが湾曲している形状で、クランクネックほどオフセットは強くありません。重心位置はセンター寄りになり、シャフトを地面と水平に持つとフェースが上を向くフェースバランスになるモデルが多いです。そもそもネックが付いてないため重心は低めになるので、大型ヘッドと相性が良く、フェース開閉が緩やかなストロークのタイプには相性が良いネック形状です。
③センターシャフト
松山英樹プロが今シーズン優勝の際に使ってた形状で話題になったパターです。ネックがなくフェースのセンターにシャフトがついている形状です。ほとんどのモデルはフェースバランスで、オフセットがなくシャフトに対してフェース面が左にあるのでハンドファーストには構えません。
手元を体の真ん中で構えることでダウンブローには入りにくいのでボールを潰しすぎることがなくなります。芯を外すとフェースのブレは出やすいパターですが、シャフトの延長線上に芯があるためソリッドな感覚で打てるのも特徴です。セットアップでは右を向きやすい傾向があるので左へのミスは少なくなります。
④ショートスラント
ショートスラントはクランクネックとベンドネックの中間に位置するネック形状で、ネックの部分の距離が短く、オフセットはありますが重心位置が低くなっているためマレット形状のパターに合います。クランクネックほどではないですがオフセットはあるため、どちらかといえば左を向きやすい傾向はあります。適度なハンドファーストには構えやすく、マレットで自然なフェース開閉を意識したい人には合うパターになっています。
以上がネック形状別の傾向です。ネック形状とヘッド形状を組み合わせると、選択肢はとても多くなります。ご自身のミスの傾向やストロークの癖を理解した上で選んでみましょう。
文/平田智(パッティング専門コーチ)
取材協力/エンジョイゴルフ福岡