教えてくれた人/パッティング専門の平田智コーチ

平田智パッティング専門コーチ(左)右は菅楓華
エンジョイゴルフ ゴルフスタジオ&パッティングラボラトリー福岡でツアープロからアマチュアまで教える。女子プロの菅楓華や今年、アマチュアでステップ・アップ・ツアーを制し、プロテストに合格した都玲華を教える。
ご自身にあったパターを選びましょう⑤
これまでパター選びで気をつけるポイントとして、下記の5つをご紹介させていただきました。
①レングス(長さ)
②ロフト
③ライ角
④ネック形状
⑤ヘッド形状
今回はパターヘッドに刻まれているサイトラインについてお話しさせていただきます。
パター選びの際にサイトラインまで気にされる人は少ないと思いますが、このサイトラインによって、見た目はもちろんストロークなど、様々な変化が起きることがあるのでとても重要になります。

自分に合ったパターヘッドに引かれたサイトラインを選ぼう
まずサイトラインの1番の役割はエイミングです。セットアップのときにターゲットにどれだけ真っすぐ構えられるかが重要ですが、サイトライン無し、ドット、ラインが長いタイプなどサイトラインの入り方によってフェース向きが変わることがあります。
利き目やボール位置など見え方というのは人それぞれ違うため正解はありません。レーザーや紐などを使ってターゲットにスクエアの状態を作り、そのときに1番違和感なく構えやすいサイトラインの種類を選ぶと良いでしょう。
次にストロークについても、サイトラインによって影響が出ます。ラインが直線で長いほど視覚的にも真っすぐ動かすイメージが出やすくなります。
そのためフェースの開閉が多く、打ち出し方向が左右にブレやすい人はマレット型などのサイトラインが長めのタイプを使うことでフェース開閉を若干減らすことができます。
しかし本来はライ角に沿った動きができればパターヘッドはイン・トゥ・インになり、フェース開閉は起きるため、ヘッドを真っすぐ動かしすぎるイメージが出てしまう方はサイトライン無しやドット、またはトップ面だけのラインが短めなど、直線のイメージが出過ぎないようなサイトラインの種類を選ぶことをおすすめします。
その他にも打点やロフトにも影響してきます。
セットアップのときにボールとフェースの芯の位置を合わせているつもりでもライ角のズレや目線のズレによって、芯の位置に構えられてない人もいます。その場合は、トップにサイトラインを入れることでボールとフェースの芯を位置に合わせやすくなります。
ロフトに関してはサイトラインが長めの場合、アッパー軌道が強くなり、インパクトでロフトを増やしてしまうことがあります。ロフトを増やして球が跳ねてしまう人は短めのラインにすることで打ち出しを減らすことも可能です。
サイトラインは工房で入れてもらえるところもあるのでご自身にあったサイトラインを一度試してみてはいかがでしょうか。
文/平田智(パッティング専門コーチ)
取材協力/エンジョイゴルフ福岡