「パットの握り方の正解は一つではない」と語るのは、25年の開幕戦から活躍中の菅楓華らを指導する平田智コーチだ。

教えてくれた人/パッティング専門の平田智コーチ

画像: 平田智パッティング専門コーチ(左)右は菅楓華

平田智パッティング専門コーチ(左)右は菅楓華

エンジョイゴルフ ゴルフスタジオ&パッティングラボラトリー福岡でツアープロからアマチュアまで教える。女子プロの菅楓華や今年、アマチュアでステップ・アップ・ツアーを制し、プロテストに合格した都玲華を教える。

あなたにおすすめのパターグリップ③

前回に引き続き様々なグリップの握り方とその特徴などをご紹介させていただきます。

④クローグリップ
こちらは鳥などのかぎ爪、または蟹のはさみと訳されるClawから言葉がきています。

基本的な握り方は、逆オーバーラッピングの握りから右手だけ親指と人差し指ではさむように握る形になります。左手はしっかり握り右手は添えるような形になるためクロスハンドグリップよりも更に右手を使わない握り方になります。

右手を使う意識が減るため、フェースのローテーションも抑えやすく打ち出し方向も安定するので引っかけるなどショートパットにおいて悩みがある方にはおすすめの握りになります。

最近はプロにもよく見られる握り方ですが、どうしても入れたいと思うパットになればなるほど手で操作してしまい様々なミスが出てしまいます。そこでクローグリップに握ることで極力右手を使わずに良い意味で感覚を殺してストロークがしやすくなります。

デメリットとしては、右手を使う感覚があまり無いため距離感を出しづらくなることがあります。

プロの中にはロングパットはタッチを合わせることを優先にするため逆オーバーラッピングやクロスハンドで打ち、距離感よりも打ち出し方向が大事なショートパットではクローグリップで打つなど目的に応じて握りを変える方もいます。

最近ではクローグリップに適した専用のグリップなどもあるのでこの握りを試したい方は専用のグリップがおすすめです。

画像: 右手を使う意識を減らす「クローグリップ」(左)と左手とクラブの一体感が強い「アームロック」(右)

右手を使う意識を減らす「クローグリップ」(左)と左手とクラブの一体感が強い「アームロック」(右)

⑤アームロックグリップ
こちらはその名の通り、パターのグリップを腕でロックする握りになります。中尺(40インチ程度の長さ)パターを使用して、ハンドファーストに構えてグリップを左前腕に付けた状態でストロークをします。グリップと左腕を一体化させることでフェースのローテーションや手首を使う動きがほとんど入らなくなります。

左肩を支点としたイメージでのストロークをするような感覚になるかもしれません。手を使う感覚は1番少ない握りなのでイップスのような症状がある人がアームロックを採用することで克服したケースもあります。

こちらもデメリットとしては距離感が出しにくいという人も多いので、タッチを安定させるためにはある程度の練習量が必要です。

他にも使ってる人が少なくアームロック用のパターを置いてあるお店も少ないため、試しに打つ機会が少ないという問題はありますが、手を使わないストロークを体感できるので、もしショップなどで見かけた際は一度手に取りストロークしてみてください。

文/平田智(パッティング専門コーチ) 
取材協力/エンジョイゴルフ福岡

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