昨年、「ヤマハ」から登場した“インプレス ドライブスターシリーズ”は、カーボンフェースを採用し大きな話題となりました。今年発売されたツアーモデルに当たる“RMX”でも継続し、2モデルが展開されています。その中から今回は「RMX DD-2ドライバー」を紹介します。シリーズ共通テクノロジーの一つに、フェースのバルジ(トウからヒールにかけての湾曲)を新設計したことで、特にヘッドスピードが40~44m/sのゴルファーのミスヒットに強くなっているとのこと。クラブ設計家の松尾好員氏と共に性能をひも解いた。

クラブに身を任せて飛ばせる

ここからは実測データをもとに凄腕シングルでもある松尾氏にクラブ分析と試打レポートをしてもらいます。試打及び計測ヘッドが10.5度、シャフトは「TENSEI GR 50」(フレックスS)です。掲載数値はすべて実測値となります。

重心深度(標準値:39.0~40.0mm)が45.1mmと非常に深い設定で、ヘッドの慣性モーメントが大きくミスヒットの強さを備えている

クラブ長さが45.0インチとここ最近ではやや短めに感じる設定。クラブ重量は300.0グラム、スウィングウェイトがD2.0と共に標準的です。結果的にクラブの振りやすさの目安となる、クラブ全体の慣性モーメントが288万g・㎠に抑えられています。計測数値のみで推察すると、ドライバーのヘッドスピードが43〜44m/sくらいのゴルファーにとってタイミング良く振りやすくなっています。

ヘッドは横幅が広いオーソドックスな丸型形状。そしてフェース角がスクエア設定で、素直に構えやすいです。さらにヘッドのトウ側が低いので、実際のライ角よりも少しフラットに感じます。

画像: 素直に構えやすいことに加えて、ヘッド形状が全体的に丸型で横幅が広いおかげで安心感がある

素直に構えやすいことに加えて、ヘッド形状が全体的に丸型で横幅が広いおかげで安心感がある

実際に試打したところ、ヘッドの投影面積が大きく、構えて安心感があります。そしてフェースの丸みが少なく平らなフェース面が特徴で、米国モデルに多いトウ先の逃げ感はありません。またシャフトは軟らかめの設定で、ヘッドスピードが40m/sくらいのゴルファーでも十分扱えそうです。

“インプレス ドライブスターシリーズ”と同様のカーボンフェースになっているため、インパクト音が低めのフィーリングです。またヘッドの後方が低いシャローバック形状で、インパクト付近をアッパーにスウィングしやすいイメージが湧きます。

ヘッドの後方が低く、インパクトでアッパーに振りやすいイメージが湧く

ヘッドの重心深度が非常に深い設定から、ヘッドの慣性モーメントが大きくなっており、芯を外れたミスヒットに対するやさしさがあります。同時にヘッドの操作性を判断できるネック軸回りの慣性モーメントが、非常に大きくなっています。ヘッドの返りがゆったりとしたオートマチックな挙動をするヘッドです。一方でフェース面上の重心がややヒール寄りの軽いドローバイアス設定。ゆったりとしたヘッドの挙動を踏まえると、オートマチックにつかまえて飛ばせます。そして深重心でスピンが入りやすくキャリーが安定し、ストレート系の弾道でスコアメイクしやすいです。

※週刊ゴルフダイジェスト 12月9日号「ヘッドデータは嘘つかない!」より

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