ピンはもうすぐそこの15ヤードほどのアプローチは、寄せたい意識が強まるあまり、意外とミスが出やすい。「イン・トゥ・インに振って、ボールを“く”の字にフェースを沿わすといいですよ」と話すのは、2013年にレッスン・オブ・ザ・イヤーを受賞した武市悦宏プロ。いったい、どういうことだろう?

フェースは開いて閉じないとね!

15ヤードくらいのピッチ&ランはヘッドはパターのように真っすぐ出せば良さそうなきがするが、武市プロいわく、それがそもそも勘違いだという。

「フェースを真っすぐ出す? そんなことしたらボールが右に飛んでってしまうよ。フェースは開いて閉じないと、インパクトで当たり負けするし、ソールの滑りが使えません。だから、ヘッド軌道はイン・トゥ・インです。僕はフェースに『くの字』をイメージしてボールがその線上に乗るイメージで振ってます。こうすると自然とフェースが返るし、これが意外と簡単に打てるんだよね」(武市)

画像: フェース面上に書かれた「くの字」ボールがこの線の上に乗っかるイメージで打とう

フェース面上に書かれた「くの字」ボールがこの線の上に乗っかるイメージで打とう

ポイントはフェースを開いて閉じる動きを入れること。インパクトからフォローにかけて、フェース面上にペンで書いた線上をボールが駆け上がるイメージを持つ。同時に、これはフェースを開閉して打つヘッド軌道のイメージでもあるという。これを頭に入れておけばフェースをしっかり返すピッチ&ランができる。

画像: これがフェースを返したときの動き。ボールをくの字にフェースを沿わす!

これがフェースを返したときの動き。ボールをくの字にフェースを沿わす!

グリーンに近い距離のアプローチは簡単に寄せたい。フェースをしっかり返すピッチ&ランならピンそばに簡単に寄せることができそうだ。もう一度基本のピッチ&ランを復習しよう。グリーン前のモヤモヤがなくなって、しっかりと打てるぞ!

武市悦宏(たけいち・えつひろ)1976年生まれ。2013年レッスン・オブ・ザ・イヤー受賞。週刊ゴルフダイジェストにて、雑巾王子のニックネームで現在、全国の有望なジュニアゴルファーたちのインタビュー連載を行っている

写真/小林司

(週刊ゴルフダイジェスト2016年7/12号より抜粋)

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