イギリスでショッキングなゴルフ白書が発表された。イギリスの433のゴルフ場が閉場の危機にあるというのだ。
画像: イギリスでプレーするゴルファーたち(写真はイメージ)

イギリスでプレーするゴルファーたち(写真はイメージ)

6コースに1コースが経営難

実に6コースに1コースの割合で経営に苦しんでいるという。これはゴルフ場のコンサルティングを行う「カストディアンゴルフ社」が発表したもの。

「世界は劇的に変化しているにもかかわらず、多くのゴルフ場は100年前に造られ、いまだその伝統のなかにいる。ゴルフ場の改革は急を要していることから、我々が18カ月かけて作成した白書を公表する」と語るのは、同社でディレクターを務めるフィル・グライス氏だ。

まず挙げられた問題点はゴルフ場のランニングコストの上昇。しかしインフレによって市民の生活費も上昇していることから、簡単にプレー料金や年会費を値上げすることができない。

2つ目は環境問題。1988あるイングランドのゴルフコースの約9%にあたる177コースが洪水や浸水の危険にあるという。

3つ目は人口統計的な不均衡。メンバーの85%が男性で女性は15%だが、そのうち20歳から50歳の女性は男女全体のわずか1%。スコットランドでは人口1万人につき約1つのコースがあるのに対し、イングランドでは3万人あたり1コースしかないのも問題だ。

4つ目は文化の多様性。18ホールコースの魅力が以前に対し弱まったとされ、特に若い世代はゴルフを18ホールに限定せず、より短く、柔軟なフォーマットを望んでいるとしている。

さらに5つ目にテクノロジーによる影響。すでにネットなどでラウンド予約できるシステムは19年から9割以上増加しており、練習場で弾道計測ができたり、アプリを持つゴルフ場が若者から人気を得ている反面、伝統的なクラブでのIT化は進んでいない。

結局は「カストディアンゴルフ社のコンサルタントを受けたほうが良い」という内容になるのかもしれないが、日本のゴルフ場が抱えている実情も当てはまるだろう。若いゴルファーへの訴求が世界中で必要とされているのだ。

※週刊ゴルフダイジェスト2024年8月20&27日合併号「バック9」より

世界のゴルフ場が抱える問題や多くの取り組み

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