38歳のパットン・キザイアーがフェデックスカップ・フォール初戦となる「プロコア選手権」で6年半ぶりの優勝を飾った。
画像: 「プロコア選手権」で6年半ぶりの優勝を飾ったパットン・キザイアーと妻ホードンさん(PHOTO/Getty Images)

「プロコア選手権」で6年半ぶりの優勝を飾ったパットン・キザイアーと妻ホードンさん(PHOTO/Getty Images)

トップからスタートした最終日5番のイーグルでペースをつかみ、昨年サヒス・ティーガラが作った大会記録まであと1打に迫る通算20アンダーでフィニッシュ。2位に5打差をつける圧勝だった。

ポイントランク132位のシード圏外(シード権獲得は125位以内)で迎えた大会での勝因はなんだったのか、それは彼が取った奇行(?)にあった。

実は1カ月ほど前からメンタルコーチであるアミー・スミス・シュスター氏とタッグを組み、風変わりな指導を受けてきた。

大会初日はコーチの指示で練習場にはだしで行って子供たちと追いかけっこ。2日目は木に抱きつき、3日目には白雪姫の小人のテーマ「ハイホー」を歌い、最終日はラウンド中にラップを歌い上げ、その動画をコーチに送った。

「最初は少し懐疑的でした。でもただ明るく生き生きと、真剣に考えずバカバカしいことをやって、解放された気分になった」とキザイアー。もちろんそれだけが勝利の鍵ではない。

スウィングコーチのジャスティン・バーンズ氏が現地に赴き、ショットの精度に磨きをかけた。もともとパットに定評があり、パット貢献度は1位。技術とメンタルの絶妙なコンビネーションが、崖っぷちのベテランをよみがえらせた。

ちなみに最終日に彼が歌ったラップの歌詞は、メンタルコーチ作。

「彼女(シュスター氏)は何があっても動じるなと言い、自信を持たせてくれました」これまではスウィングが良ければ良い結果が出ると信じてきたというが、卓越した技術を「試合で最大限に生かすことができていなかった」

しかし奇妙なコーチのおかげで、キザイアーの技術と心が一つになった。これでポイントランク70位に浮上したキザイアーは、来シーズン初めてのシグネチャーイベントに出場する。

もちろんマスターズも。19 年以来の晴れ舞台だ。

※週刊ゴルフダイジェスト2024年10月8日号「バック9」より

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