10月8日号の週刊ゴルフダイジェスト「最新アイアン実力チェック」を読んで、どのヘッドにするかを決めた方は多いのではないか。次は合わせるシャフトの番。だが、世の中にはスチールにカーボン、さらにはカーボンとスチールのハイブリッドシャフトまで、実に数多くのアイアンシャフトが存在する。そこでどれを選べばいいのか。「週刊ゴルフダイジェスト」の2024年10月15日号では、勝又崇之プロと山崎康寛クラフトマンにより、アイアンシャフトの徹底解説を掲載。「みんなのゴルフダイジェスト」でもその一部を紹介しよう!

解説&試打 勝又崇之プロ
専修大学卒業後の08年プロテストでトップ合格。ギアへの造詣も深く、自らの試打データを弾道計測器並みの正確さで予測できる。現在は「GOLF PLACE」でレッスンを行う。

解説&試打 山崎康寛クラフトマン
ツアープロや競技アマから絶大な信頼を受けるカリスマクラフトマン。練馬区上石神井でインドアゴルフスクール&練習場「GOLF PLACE」を主宰。ショップ&工房も併設。

「ドライバーはリシャフトするのに、アイアンのシャフトは買ったときのままというアマチュアは多いはず。もちろん、それでいい結果が出ていれば問題ないのですが、ミスにつながったり、球が安定しない人はシャフトフィッティングを受けてみるといいでしょう。

純正シャフトを選ぶときは自分のヘッドスピードを目安にフレックスを選ぶと思います。でも同じシャフトでもスウィングタイプによって、まるで別物になるくらいシャフトが合う、合わないは人によって異なるんです。

画像: 今回試打した79本ものシャフトについて語る、山崎康寛クラフトマン(左)と勝又崇之プロ

今回試打した79本ものシャフトについて語る、山崎康寛クラフトマン(左)と勝又崇之プロ

たとえば上から打ち込む人と、払い打つ人では、合うシャフトがまったく違うし、スウィングテンポが速い人と遅い人でも異なってきます。またミスの傾向によってもダフる人とトップしやすい人では合うシャフトのタイプが違うし、ヘッドによってもまた変わってきます。

新しいアイアンにしたのに、シャフトが同じだとヘッドの特性を生かし切れないこともあるんです。
新しいシャフトは新しいヘッドに合うように開発されており、たとえば最新のカーボンシャフトは最近のストロングロフトアイアンに合わせて球が上がりやすくなっています。一方、昔からあるダイナミックゴールドは、特性はそのままに、軽いモデルも登場しました。

画像: それぞれに特性がある79本のシャフト

それぞれに特性がある79本のシャフト

今回は79本のアイアンシャフトを打ち比べ、球の高さとシャフトの動きやすさで分類してみましたが、あくまでもひとつの目安。自分に合ったシャフトを見つけるためには、フィッティングすることをオススメします。またドライバーと違ってアイアンは少なくとも5~6本交換するのでコストもかかります。似た性能ならスチールのほうが安くなることが多いです」(山崎クラフトマン)

試打方法

山崎クラフトマンが主宰する練馬区上石神井の「GOLF PLACE」オリジナルの着脱式フィッティングスリーブを37インチにカットしたシャフトに装着。ヘッドは三浦技研「TC-101」(7番・33度)を使用。グリップは一部を除きツアーベルベットラバーを使用。ボールはタイトリスト「プロV1x」を使用し、弾道測定器「GolfSwing Better Prizm Pro」で計測。

画像: グリップの基準となるグリップのツアーベルベット

グリップの基準となるグリップのツアーベルベット

ツアーベルベットは1985年に登場した独自の表面パターンと絶妙なテーパー具合で世界中のプロ、クラブメーカーから採用されているグリップの基準となるグリップで、来年誕生30年を迎えるベストセラー。

画像: フィッティング用ヘッド

フィッティング用ヘッド

GOLF PLACEでは「TC101」以外にもフィッティング用のヘッドを約30種類用意。今回試打した79本すべてのシャフトで、自分のヘッドに似た特性のヘッドを選んでフィッティングすることができる。

HS40~42m/sの人はまずは80gや90g台のシャフトを試そう!

画像: 勝又プロ、山崎クラフトマンが作成した80~90g台のシャフトマップ

勝又プロ、山崎クラフトマンが作成した80~90g台のシャフトマップ

スチールシャフトでもやさしいモデルが増加

「少し前であれば軽量と言われていたが、今では女子プロにも人気の高い80~90g台のアイアンシャフト。ラインナップも多く、平均的なアマチュアであればもっとも合わせやすい重量帯でしょう。なかでもカーボンシャフトはシャフトが仕事をしてくれるので球が上がりやすく、ストロングロフト化でロフトの立っている飛び系アイアンとの相性がいい。アイアンでも飛ばしたいからと、ストロングロフトのアイアンを買ったのに、球が上がりにくいという人は、カーボンを試してみることをオススメします。

やさしいモデルが増えてきている印象で、球がつかまりやすいものが多い。ただ、スチールとカーボンを複合した『MCI』のようにつかまりが抑えられたモデルもあるので、引っかけやすいゴルファーであればそういうモデルを選ぶといいでしょう。ダイナミックゴールドは『DG』の特性はそのままに軽くなった印象で、重量やフレックスによって多少、球の高さが違うものの、特性そのものは受け継がれているので、ずっと『DG』を使ってきたけど、そろそろ軽い物を使いたいという人にピッタリ」(勝又)

つかまりを抑えて引っかからない「MCI」

画像: カーボンとスチールの特性を持つフジクラの「MCI」

カーボンとスチールの特性を持つフジクラの「MCI」

「Rでもつかまりすぎないので、引っかけが怖い人に最適。カーボンとスチールのいいとこ取りで球も上がりすぎないので、いろいろな球筋が打ち分けられます」(勝又)

「Recoil DART」カーボンなのにスチールのような挙動

画像: カーボンなのにスチールのような振り心地と話題のUSTマミヤの「Recoil DART」

カーボンなのにスチールのような振り心地と話題のUSTマミヤの「Recoil DART」

今年8月に発売された、USTマミヤの「Recoil DART」。尾関彩美悠など女子プロも使用するなど、カーボンなのにスチールのような振り心地で話題を集めている。「少しバットが太く感じて、同じ重量帯のカーボンシャフトと比べるとシャフトが動かない。少しハードに感じますが、コントロールしやすい。それでいてカーボンの良さが残っているので、今までカーボンを使ったことがない人でも、すんなり移行できると思います」(勝又)

性能はそのまま軽量化した「ダイナミックゴールド」

画像: 老舗のダイナミックゴールドも軽量シャフトを展開中

老舗のダイナミックゴールドも軽量シャフトを展開中

「『つかまりにくい、低弾道』という『ダイナミックゴールド』の特性をそのまま残して、ただ軽くなったという感覚。以前は重い重量帯のものを使っていた人でも、これなら違和感なく使えるし、軽いので振りやすい」(勝又)

つかまった高い球でグリーンが狙える「TRAVIL」

画像: 落下角度にフォーカスしたフジクラの「TRAVIL」

落下角度にフォーカスしたフジクラの「TRAVIL」

球を狙ったところに止めるために、落下角度を追求して昨年7月に発売された。古江彩佳も昨年から使用している。「とにかくシャフトが動いて、球が上がる。Rだと少し頼りなさを感じるので、HS40m/s以上であればSがおすすめ」(勝又)

PHOTO/ Akira Kato
THANKS/GOLF PLACE

※週刊ゴルフダイジェスト10月15日号 「ダイナミックゴールド? モーダス? それともカーボン? アイアンのシャフト選びこれで解決、79本徹底試打!」より一部抜粋

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