「パターがすごくよかったなというのが一番です」
最後の2ホールでも、4mくらいの微妙なライン&距離のバーディパットを沈め、満足げな小祝。先週のマスターズGCレディースからパターをテーラーメイドのスパイダーに替えた。ずっとショートパットが入らず、練習グリーンで試してみてみたら感覚がよかったので使い始めたという。
「真っすぐラインを出すことができて、狙ったところに打ち出せるのが替えたきっかけです」
ショットのほうは、先週の決勝ラウンドから「バラバラ」で、優勝戦線から脱落した。
「ショットは、何とか……という感じです。納得いくショットは打てていないので、いろいろと修正しながらだったり、今調整中です」
今夏、初めて全英女子オープンに参戦。帰国後、イマイチ調子が上がらなかった。ほぼ試合を休まず、「疲れています」とめったに口に出さない“鉄人”小祝でも、連戦の疲労はあるだろうし、ゴルフの調子を維持することは難しい。そんななかでも、自分で考えながら修正していけるのが今の小祝さくらの強みだ。
「今日は3カ月ぶりくらいに、さくらプロらしいゴルフをしていました」と嬉しそうなキャディの小畑貴宏氏。小畑氏は大の“ジャイアンツ党”。プロ野球プレーオフシリーズの2次ラウンド、読売ジャイアンツ vs 横浜DeNAベイスターズの最終戦を小祝らと一緒に観戦するも、1点差で日本シリーズ進出ならず。「ジャイアンツが負けて腹が立ちました。日本シリーズ、どうでもいいですね(笑)。ドジャース戦のほうが気になります」と小畑氏が言えば、地元北海道の日本ハムファイターズ“推し”の小祝も「(日本シリーズは)好きなチームがいないので……逆に大谷選手だったり、ニューヨークヤンキース戦のほうが楽しみです」と、ナイスコンビぶり。
大好きな野球の盛り上がりに負けないように、小祝さくらは最終日の逆転優勝を目指す。
PHOTO/Tadashi Anezaki